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AIを使ったカンニングが蔓延したため試験中に教授が教室を離れるという規定が133年ぶりに廃止されたと学生新聞が報じる


アメリカのニュージャージー州に本部を置くプリンストン大学では、1893年から「学生が期末試験を受ける際に教授は教室を離れ、学生は不正行為をしないことを誓約する書面を提出する」という名誉規定が定められていました。学生を信頼し尊重することを目的とした規定でしたが、AIにより小型のデバイスで簡単に重要な情報にアクセスできるようになったことで、規定を133年ぶりに廃止することが決定しました。

Princeton faculty mandate proctoring for in-person exams, upending 133 years of precedent - The Princetonian
https://www.dailyprincetonian.com/article/2026/05/princeton-news-adpol-proctoring-in-person-examinations-passed-faculty-133-years-precedent


How AI Killed a 133-Year-Old Princeton Tradition - The Atlantic
https://www.theatlantic.com/ideas/2026/05/-ai-honor-code/687144/

1876年にプリンストン大学で新たに創刊された学内新聞「The Princetonian」に掲載された社説は、期末試験中に「試験監督者」を配置することに反対する論を述べていました。社説の筆者は「試験監督は道徳教育の悪い手段であり、学生を最初から不正を働く者として扱えば、実際に不正をする学生も出てくるだろう。逆に、誠実な学生として扱えば、誠実に行動するようになるだろう」と述べ、「各自が答案の最後に、不正行為を行ったことも、不正を受けたこともないという誓約を記し、教授やチューターは不正行為の監視よりももっと有益な仕事に専念すべきだ」と提言しました。


この提言は実際に名誉規定として具体化され、「学生が期末試験を受ける際、教授は教室を離れる」「学生は不正行為をしないことを誓約する書面を提出する」「不正行為を行った者を通報する」「不正行為で告発された学生は、同級生による陪審裁判にかけられる」ということが定められました。この規定は1893年から133年間ほとんど修正されることなく機能していました。

しかし、プリンストン大学の学生新聞である「THE DAILY PRINCETONIAN」が報じたところによると、2026年5月11日に実施された教員会議で教員による試験中の監督を義務付ける提案が反対票1票のみの賛成多数で可決し、2026年7月1日から対面式の試験は全て監督官付きで行われることが決定したとのこと。


報道によると、この決定はAI利用の拡大を含む倫理違反への懸念の高まりにどう対処するかについて、大学当局と学生自治会が数ヶ月にわたって協議を重ねてきた結果であるそうです。プリンストン大学の学部長を務めるマイケル・ゴーディン氏が教育諮問委員会に送付した方針案には、規定廃止の理由について「小型の個人用デバイスでAIツールに簡単にアクセスできるようになったことで、試験中の不正行為の見た目も変化し、他の学生が不正行為を目撃および報告することがはるかに難しくなった」と記されています。

また、学生の間で同級生を直接通報することへの抵抗感が高まっていることも指摘されています。近年は匿名での告発が増加しており、その背景には「オンライン上で個人情報が晒されたり、仲間内で恥をかかされたりすること」への恐れがあると考えられています。

THE DAILY PRINCETONIANが2025年度卒業生500人以上を対象にしたアンケート調査では、回答者の29.9%が在学中に課題や試験で不正行為を行ったことがあると回答し、回答者の44.6%が名誉規定違反を知っていたにもかかわらず報告しなかったと回答しました。一方で、名誉規定違反で同級生を報告したと回答した卒業生はわずか0.4%でした。また、課題でChatGPTの使用が許可されていないにもかかわらず使用した学生の数は27.7%と、2024年の卒業生より12.5%増加したことも報告されています。

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in AI, Posted by log1e_dh

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