アニメ制作会社「ガイナックス(GAINAX)」消滅、作品や成果物は権利者・クリエイターのもとへ

2024年6月に破産したアニメーション制作会社のガイナックスが2025年12月に法人として消滅したことを、ガイナックスの元メンバーでアニメ制作会社・カラー代表取締役の庵野秀明氏が報告しました。
「株式会社ガイナックス」について | 株式会社カラー
https://www.khara.co.jp/2025/12/11/251211/
ガイナックスは1984年設立。1995年から1996年にかけて放送されたテレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の制作を手がけたことで広く知られています。ただし、本作の権利については、のちに制作された『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』~『シン・エヴァンゲリオン劇場版』などとあわせてカラーがすべて有する状態となっています。
このため、2019年に当時の社長が未成年者へのわいせつ行為で逮捕された際、事件報道に『エヴァ』の名前が出ることに対してカラーが抗議する一幕がありました。
ガイナックスは2020年、庵野氏の旧友で『エヴァ』の著作権管理などを手がけるグラウンドワークスの神村靖宏氏を新社長に迎え、カラーと二人三脚で、知的財産の管理と権利保護などの業務を行ってきましたが、2024年に債権回収業者からの提訴があったことを機に経営再建を断念し、会社破産の申し立てを決定。東京地方裁判所が申し立てを受理し、破産しました。
アニメーション制作会社「ガイナックス(GAINAX)」が破産 - GIGAZINE

今回、庵野氏は「各位のご協力を賜り、各作品の権利処理、権利譲渡、制作成果物等各種資料の譲渡に関しまして、正当な手続きをもって、各権利者やクリエイターに無事お戻しする事が叶いました」と、ガイナックスの保有していた知的財産の管理を完遂したことを報告しています。
なお、カラーはガイナックスに対して最大規模の支援を行っていましたが、ガイナックスは返済に関して不誠実であったほか、旧経営陣が経営や保有する作品、スタッフに対して敬意のない状態であったことが指摘されています。
ガイナックスは、まだ庵野氏が在籍したころから『蒼きウル』という企画を温めていて、1992年の制作予定がなくなったのち、2013年に20年越しで企画の再始動を発表しましたが、結局、世に出ることはないのかもしれません。
20年越しで企画が再始動した「蒼きウル」などガイナックスが一挙に6タイトルを発表 - GIGAZINE

・関連記事
「ロジャー・ラビット」の著作権がディズニーから生みの親に返還される - GIGAZINE
日本アニメの海外配信を担当するCrunchyrollで字幕の品質が著しく低下している理由とは? - GIGAZINE
株式会社ポケモンが「アメリカ国土安全保障省の移民取り締まり宣伝動画にポケモンを利用することは許可していない」と言及 - GIGAZINE
・関連コンテンツ
You can read the machine translated English article Anime production company 'Gainax' has di….






