レビュー

「VAIO SX12」と「VAIO SX14」のバッテリー性能比較レビュー、大きさが異なる両モデルにバッテリー持続時間の差はあるのか?


2025年9月に12.5型ノートPC「VAIO SX12(VJS127)」と14型ノートPC「VAIO SX14(VJS147)」が登場しました。ノートPCは同じCPUを搭載したモデル同士で部品構成の違いなどが影響して処理性能に差がでる場合がありますが、VAIO SX12とVAIO SX14の性能を検証した結果、大きさに違いがあるだけで処理性能にはほとんど差がないことが分かりました。今回は大きさの違いによって大きな差がありそうなバッテリー持続時間や高負荷時の騒音量および温度を測定してみました。

VAIO SX12 | VAIO|VAIO公式 オンラインストア|VAIO STORE|VAIO公式 オンラインストア|VAIO STORE
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VAIO SX14 | VAIO|VAIO公式 オンラインストア|VAIO STORE|VAIO公式 オンラインストア|VAIO STORE
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VAIO SX12のバッテリー持続時間の公称値は動画再生時が約8.5~9.5時間で、アイドル時は約24.5~28.5時間です。


VAIO SX14の場合はディスプレイの種類によってバッテリー持続時間が異なります。今回は最も長持ちする「タッチ非対応のフルHD液晶ディスプレイ」で検証。バッテリー持続時間の公称値は動画再生時が約9.0~9.5時間で、アイドル時は約22.0~24.5時間です。


実際の使用時のバッテリー持続時間を検証してみます。検証するマシンのバッテリー駆動時の電源モード関連の設定は初期状態のままにしています。電源モードは「バランス」で、バッテリー残量が30%になった時点で省エネ機能がオンになります。


VAIO独自の設定アプリ「VAIOの設定」でも電源関連の設定を変更可能ですが、今回はバッテリー駆動時の設定は初期設定のままにしました。CPUとファンの動作モードは「標準」で、バッテリー節約設定はオフです。


まず、バッテリー残量100%の状態からEdgeでYouTubeの動画を全画面再生し続けて画面が消灯するまでの時間を測定しました。インターネットにはWi-Fiに接続し、画面輝度は最大、音量は50%に設定しています。


動画再生開始から10時間52分経過した時点でVAIO SX14の画面が消灯しました。


VAIO SX12は12時間21分経過時点で画面が消灯しました。


次に、満充電の状態から「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」を「1920× 1080 標準品質(ノートPC)」という設定でループ実行してバッテリーが切れるまでの時間を測定しました。


実行開始から1時間55分でVAIO SX14の画面が消灯。


1時間58分でVAIO SX12の画面も消灯しました。


バッテリー持続時間をまとめた表が以下。低負荷な動画再生ではVAIO SX12の方が1時間半ほど長持ちし、高負荷なベンチマークループ実行ではほとんど差がありませんでした。なお、Intel Core Ultra 7 255Hを搭載した13.3型ノートPC「ThinkPad X13 Gen 6」のYouTubeの全画面再生時間は7時間4分でした。VAIO SX12とVAIO SX14はベンチマークスコアはThinkPad X13 Gen 6に劣るものの、バッテリー持続時間は長いことが分かります。

モデルVAIO SX12VAIO SX14
YouTube全画面再生12時間21分10時間52分
FF14ベンチループ実行1時間55分1時間58分


次に、バッテリー切れの状態から満充電までにかかる時間を測定してみます。充電には付属のACアダプターを使います。


ACアダプターの出力は最大65W。


充電しながらバッテリー残量を1分ごとに確認して、バッテリー残量4%から満充電になるまでの推移をグラフ化しました。VAIO SX12(青)は30分で44%まで充電できて、2時間23分で充電完了。VAIO SX14(赤)は30分で45%まで充電できて2時間21分で満充電できました。グラフはぴったり重なっていて、両モデルの充電性能にはまったく差がないことが分かります。


大きさが異なれば高負荷時の騒音量や温度が変化する可能性があるので、負荷試験アプリ「PassMark BurnInTest」でCPUとGPUに負荷をかけてみます。


負荷をかけた際のCPU使用率とGPU使用率はどちらも約100%です。この状態で15分放置してから騒音量と温度を測定します。


VAIO SX12から30cm離れた位置にデジタル音量計「GM1351」を置いて騒音量を測定。


騒音量は53.1dBAで、離れた位置からも「ゴォ~~~」という音が聞こえます。


赤外線サーモグラフィ「FLIR i3」で各部の温度を測定した結果が以下。キーボードは35.4度。


左側面の排気孔は60度前後。


ACアダプターは42.5度になっていました。


VAIO SX14でも同じ条件で測定します。


総音量は52.0dBA。


キーボードの温度は34.4度。


排気孔は51.7度。VAIO SX14より温度が低いです。


ACアダプターは45.2度でした。


VAIO SX12とVAIO SX14でいろいろ検証した結果、ベンチマークスコアはどちらもほとんど同じですが、低負荷時のバッテリー持続時間はVAIO SX12の方が長いことが分かりました。VAIO SX12とVAIO SX14は同じパーツ構成なら値段が同じなので、コストの差もなし。このため、ノートPCを持ち運ぶことが多い人には小型でバッテリー持続時間も長いVAIO SX12がオススメ。ノートPCを定位置で使う人や大画面を求める人にはVAIO SX14がオススメです。

VAIO SX12 (2025年9月発売モデル)|VAIO公式 オンラインストア|VAIO STORE
https://store.vaio.com/shop/goods/cto.aspx?goods=V0015901

VAIO SX14 (2025年9月発売モデル)|VAIO公式 オンラインストア|VAIO STORE
https://store.vaio.com/shop/goods/cto.aspx?goods=V0015701

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in ハードウェア,   レビュー, Posted by log1o_hf

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