メモ

トランプ大統領から退任を要求されたIntelのタンCEOがトランプと直接面会、「アメリカを愛して大統領の決定を全面的に支持」という従業員向けメッセージも公開


ドナルド・トランプ大統領は現地時間の2025年8月7日にIntelのリップ=ブー・タンCEOに対して即時の辞任を要求しました。この辞任要求を受けて、タンCEOが2025年8月11日にトランプ大統領と会談したことが明らかになりました。また、タンCEOが従業員向けに送信したメッセージも公開されています。

My commitment to you and our company - Intel Newsroom
https://newsroom.intel.com/corporate/my-commitment-to-you-and-our-company

Intel's Statement Following the Meeting with President Trump - Intel Newsroom
https://newsroom.intel.com/corporate/intels-statement-following-the-meeting-with-president-trump

タンCEOはパット・ゲルシンガー前CEOの退任から3カ月後の2025年3月に後継CEOとして任命されました。タンCEOはマレーシア出身で、シンガポールの南洋理工大学で物理学士号を取得。その後、アメリカに渡ってマサチューセッツ工科大学で原子力工学の修士号、サンフランシスコ大学でMBAを取得しています。大学卒業後はエネルギー会社のマネージャーを務め、1987年にベンチャーキャピタルのWalden Internationalを設立。2009年から2021年まではアメリカの半導体開発用ソフトウェアを手がけるケイデンス・デザイン・システムズのCEOを務めていました。

ところが、CEO就任から5カ月が経過した2025年8月7日に、トランプ大統領が自身のSNSアカウントで「IntelのCEOは深刻な利益相反状態にあり、ただちに辞任する必要がある。他の解決法はない」と発言し、タンCEOに対して辞任を要求しました。トランプ大統領は「深刻な利益相反状態」の詳細を明らかにしていませんが、「タンCEOが過去にCEOを務めていたケイデンス・デザイン・システムズが中国人民解放軍国防大学に半導体設計製品を販売していた」といった問題が関連しているのではないかと報じられています。

トランプ大統領がIntelのリップ=ブー・タンCEOに即時辞任を要求 - GIGAZINE


そんな中、Intelは2025年8月11日にタンCEOがトランプ大統領と会談したことを発表しました。会談では「Intelがアメリカにおいて技術および製造のリーダーシップ強化に尽力する姿勢」について率直かつ建設的な議論が交わされたとのこと。Intelは「トランプ大統領がこれらの優先事項を推進するための強いリーダーシップを示してくれたことに感謝する。Intelという偉大なアメリカ企業を再建する過程で、大統領および行政チームと緊密に協力できることを楽しみにしている」とも述べています。

トランプ大統領は会談終了後に「Intelのリップ=ブー・タン氏、ハワード・ラトニック商務長官、スコット・ベッセント財務長官と会談した。非常に興味深い会談であった。タン氏の成功と台頭はまさに驚異的なものと言える。来週、タン氏と閣僚メンバーが共に過ごす時間を設け、私にさまざまな提案を持ってくる予定だ」と投稿しました。


IntelはタンCEOが従業員向けに送信したメッセージも一般公開しています。メッセージの冒頭でタンCEOは「アメリカは私にとって40年以上にわたる故郷である。私はアメリカを愛し、アメリカが与えてくれたチャンスに深く感謝する。そして、Intelも愛している」と述べ、自らの精神がアメリカに根差したものであることをアピールしています。


タンCEOは「Walden Internationalとケイデンス・デザイン・システムズにおける私の役職について、誤った情報が数多く流れている」「私は常に最高の法的および倫理的基準に従って業務を遂行してきており、私の評判は信頼の上に築かれてきた。Intelを率いる上でも同じ姿勢で臨んでいる」「(トランプ大統領から)提起された問題に対処し、事実関係の把握に努めるべく、政権と協議を進めている。私はアメリカの国家安全保障と経済安全保障の推進に対する大統領の決意を全面的に支持する」と述べ、自らの潔白を強調しました。ただし、トランプ大統領が一体どんな問題を提起したのかは不明なままです。

なお、Intelを巡っては、トランプ大統領が台湾の関税引き下げ条件として「TSMCによるIntel株の49%取得」を求めていることも報じられています。

アメリカが「Intel株の49%を取得するようTSMCに要求している」との報道、台湾への関税を20%から引き下げる条件として - GIGAZINE

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
トランプ大統領がIntelのリップ=ブー・タンCEOに即時辞任を要求 - GIGAZINE

TSMC社員が2nm半導体の機密情報を漏らした疑いで逮捕される、東京エレクトロンも捜査を受けているとの報道 - GIGAZINE

Intelは18Aプロセスの製造に苦戦中、仕様を満たすのは2025年夏時点でもまだ10% - GIGAZINE

Intelが2万4000人の従業員を解雇しドイツ・ポーランド・コスタリカから一部撤退することを明らかに - GIGAZINE

「猛暑でIntel製CPU搭載PCのクラッシュが増加している」とFirefox開発者が報告 - GIGAZINE

in メモ, Posted by log1o_hf

You can read the machine translated English article Intel CEO Tan, who was asked to resign b….