乗り物

テスラが2025年第2四半期の決算を発表、「売上12%減」「自動車出荷台数14%減」「営業利益42%減」と散々な結果に


現地時間の2025年7月24日、テスラが2025年第2四半期(4~6月)の決算を発表しました。同期の売上は前年同期比で12%減の225億ドル(約3兆2900億円)、純利益は前年同期比で16%減の11億7000万ドル(約1710億円)です。

Q2 2025 Update
(PDFファイル)https://www.tesla.com/sites/default/files/downloads/TSLA-Q2-2025-Update.pdf

Tesla’s earnings hit a new low, with largest revenue drop in years | The Verge
https://www.theverge.com/news/712256/tesla-earnings-q2-2025-revenue-profit-elon-musk

Tesla's Q2 Revenue Drops 12% Amid Margin Squeeze, Pivots to AI Future - SignalBloom AI
https://www.signalbloom.ai/news/TSLA/teslas-q2-revenue-drops-12-amid-margin-squeeze-pivots-to-ai-future

テスラの2025年第2四半期決算によると、同社の売上は前年同期比で11.8%減の225億ドル、このうち自動車部門の売上(自動車販売による売上)は前年同期比で16.2%減の166億ドル(約2兆4200億円)、規制クレジット事業の売上が4億3900万ドル(約640億円)です。テスラ車の総出荷台数は前年同期比で14%減の38万4122台を記録しています。規制クレジット事業は、排出ガス規制やZEV規制をクリアするためのクレジットを販売する事業です。規制クレジット事業はテスラの財務を支えてきましたが、燃費目標を超過した自動車メーカーに対する罰金をゼロにするというドナルド・トランプ大統領の計画を共和党議員が承認したため、これは間もなく終了します。

純利益は前年同期比で16%減の11億7000万ドル、営業利益は前年同期比で42%減となり10億ドル(約1460億円)を下回りました。ただでさえ前年同期比で42%も営業利益が減少していますが、この約半分を規制クレジット事業が担っていることを考えると、今後さらなる苦境がテスラを待っている可能性があると、テクノロジーメディアのThe Vergeは指摘しています。

テスラの四半期ごとの売上(青)および営業利益(赤)をまとめたグラフが以下。


以下はテスラの売上における各部門の割合の遷移を示したグラフ。自動車の売上が紫色、発電関連の売上がオレンジ色、サービスおよびその他の売上が青色です。自動車売上の落ち込みがそのままテスラの売上減少に大きく影響していることがよくわかります。


テスラの四半期決算で最も憂慮すべき兆候は、フリーキャッシュフローの枯渇であるとSignalBloom AIは指摘。2025年第2四半期のテスラのフリーキャッシュフローは前年同期比で89%減の1億4600万ドル(約210億円)です。この急落はテスラが将来への投資を増強しているため起こったものです。テスラは2025年第2四半期に設備投資に前年同期比で5.4%増の23億9000万ドル(約3500億円)、研究開発費に48%増の15億9000万ドル(約2300億円)を投じています。そのため、SignalBloom AIは「積極的な投資と営業キャッシュフローの減少との間のかい離が拡大していることは、テスラの野心的なロードマップの財務的な持続可能性に疑問を投げかけています」と指摘。テスラもアナリストのコメントを引用して、「フリーキャッシュフローが2025年後半にもマイナスに転じる可能性があり、そうなれば株価の急落を招く可能性があります」と指摘しました。

以下はテスラの四半期ごとのフリーキャッシュフローを示したグラフ。


テスラは決算報告書の中で、「より手頃な価格のモデルの最初の生産を6月に完了し、2025年後半に量産を開始する予定です」と語り、自動車部門の売上が今後好転する可能性を示唆しました。なお、この「より手頃な価格のモデル」は、モデル3とモデルYの簡素版になると予想されています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
テスラが2023年第4四半期の決算を発表、売上高は約3兆7000億円で前年同期比から3%増も営業利益は前年同期比から47%減 - GIGAZINE

テスラが2022年第2四半期の決算を発表、保有するビットコインの75%を売却 - GIGAZINE

テスラの2022年第1四半期収益は約2兆4000億円、販売台数は30万台超で前年同期比67%増 - GIGAZINE

テスラの取締役会がイーロン・マスクCEOの政治参加による業績悪化を受けて後継者探しを始めていた - GIGAZINE

イーロン・マスクがDOGEから身を引くとテスラの株主に説明、不買やボイコットでテスラの純利益は71%減少 - GIGAZINE

in 乗り物, Posted by logu_ii

You can read the machine translated English article Tesla announces second-quarter 2025 fina….