Googleは2024年の1年間に51億件以上の広告を削除し悪質な広告主のアカウントを3920万件以上停止、AIの力で執行速度が向上

Googleが2024年の広告安全性レポートを公開しました。2024年は大規模言語モデルに50を超える機能強化を施したことで、より効率的で正確な「執行」が大きな規模で可能になり、悪質な広告主のアカウントの停止数は2023年の1270万件を大きく上回る3920万件以上となりました。
2024 Ads Safety Report Google's work to prevent malicious use of our ads platforms
(PDFファイル)https://services.google.com/fh/files/misc/ads_safety_report_2024.pdf

Our 2024 Ads Safety Report
https://blog.google/products/ads-commerce/google-ads-safety-report-2024/
Google suspended 39.2 million malicious advertisers in 2024 thanks to AI - Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2025/04/google-used-ai-to-block-three-times-more-fraudulent-advertisers-in-2024/
Googleによると、悪質な攻撃者は検知を逃れるために戦術を常に変化させるため、ポリシー適用の執行には注意が必要だとのこと。しかし、かつては膨大なデータセットを必要としたLLMがはるかに効率的に動作するようになり、以前に比べるとわずかといっていい情報で正当なビジネスと詐欺を見分けられるようになったそうです。
特に2024年は、効率的で的確なポリシー適用執行を実現するため、Googleは大規模な投資を行って50を超える機能強化を実施。2024年にポリシー適用が執行されたページのうち97%はAIモデルによる検出だったとのこと。
また、AIはポリシー適用の執行を強化しただけでなく、不正を防ぐために積極的に動く力も向上させたとのことで、3920万件以上の悪質な広告主のアカウントの大部分が、有害な広告を配信する前に停止されています。
Googleでは、広告の背後に誰がいるのかを透明性を提供しつつ、悪意ある広告主が再び戻ってこないように、広告主の身元確認を行っています。この身元確認に用いられているツールは200以上の国・地域をカバーするもので、Googleでユーザーが目にする広告の平均90%以上は認証済み広告主によるものだとのこと。
こうした取り組みによって、2024年に停止された広告の数は51億件に上ります。適用されたポリシーで最も多かったのは「広告ネットワークの悪用」で7億9310万件でした。以下、15位までのリストはこんな感じです。
適用ポリシー | 削除件数 |
---|---|
広告ネットワークの悪用 | 7億9310万件 |
商標 | 5億310万件 |
パーソナライズド広告 | 4億9130万件 |
法的要件 | 2億8030万件 |
金融サービス | 1億9370万件 |
不当表示 | 1億4690万件 |
ギャンブルとゲーム | 1億4600万件 |
アダルトコンテンツ | 1億2250万件 |
健康とヘルスケア | 1億480万件 |
著作権 | 7140万件 |
不適切なコンテンツ | 4200万件 |
アルコール | 1090万件 |
不正行為の有効化 | 880万件 |
危険な製品やサービス | 720万件 |
偽造品 | 89万件 |
このほか、制限された広告は91億件、広告が制限・ブロックされたパブリッシャーのページ数は13億件に上っていて、1年間でポリシーを30回以上更新したとのことです。
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in ネットサービス, Posted by logc_nt
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