エプスタインはGoogleの検索結果を操作しWikipediaの記事を改ざんする大規模な印象操作を展開していたことが発覚

児童性的虐待や人身売買の疑いで2019年に逮捕されて獄中死を遂げたジェフリー・エプスタインは、2008年に逮捕された際の過去を抹消するべく、Googleの検索結果やWikipediaの記事を書き換えるなど、大規模な印象操作を進めてたとニューヨーク・タイムズが報じています。
Inside Jeffrey Epstein’s Push to Cleanse His Past Online - The New York Times
https://www.nytimes.com/2026/03/18/business/media/jeffrey-epstein-online.html
ニューヨーク・タイムズが司法省公開資料の数千ページに及ぶメールや財務記録などを精査したところ、発端の1つとなった2010年9月のメールが発見されたとのこと。このメールでは「Google検索に出てくる厄介な情報を基本的に消せる」と持ちかけられており、エプスタインはそのメールに2時間もたたないうちに「Yes」と返信していました。

エプスタインは2008年に未成年者に関する性犯罪で逮捕されており、直後のGoogle検索結果にはエプスタインに関するネガティブな情報が大量に並んでいました。そこでエプスタインは、自身が慈善家であり知識人でもあるというイメージをウェブ上に広く作り出す印象操作を進めました。
この印象操作計画には、エプスタインの交際相手だったギレーヌ・マクスウェルの姉と交際関係にあったアル・セッケルをはじめ、検索エンジン最適化(SEO)の専門家、ハッカーを名乗る人物、フィリピンのコンテンツライター集団など、さまざまな人々が関わっていたとのこと。一部は無償で協力した一方、別の者たちは数万ドル単位の報酬を受け取っていたそうです。

資料によれば、計画の関係者は検索結果を操作し、エプスタインのWikipedia記事を徹夜で改変し、否定的な報道記事を埋もれさせ、大手メディアに提灯記事を掲載させたとのこと。さらに複数のオンラインプロフィールや定型インタビュー、偽サイトを作成し、架空の好人物像を押し出していたそうです。
Google対策では、犯罪歴に関する記事を検索1ページ目から押し下げることが重視されました。そのために科学や慈善活動への関心を強調するウェブサイトが大量に作られたほか、同姓同名の別人に関する検索結果も意図的に強化されました。チームはこれを「pimping」と呼び、ネガティブ情報を埋もれさせる目的で偽のジェフリー・エプスタイン像を作り上げたとメールで説明しています。
さらにBlogspot、LinkedIn、MySpace、Pinterest、VimeoなどのSNSにもアカウントが用意され、文章が不自然に見えないよう大量に書き換えられました。資料には、HuffPostやForbesの外部寄稿プラットフォームにも好意的な記事を載せ、その記事が性犯罪報道を検索順位で押し下げたかどうかまで細かく追跡していたことも記されています。加えて、Googleの自動補完で名前と一緒に表示される「jail(刑務所)」や「pedophile(小児性愛者)」といった語を減らそうとした形跡もあった模様。
Wikipediaの改ざんも主要な目標でした。エプスタインのWikipedia記事は当初、冒頭で犯罪歴に触れた上に顔写真も逮捕時のものが使われていましたが、セッケルは2010年11月までに「かなり穏当な内容に変えることができた」と報告しています。さらに犯罪の詳細を伝えるリンクは削除され、慈善活動に関するエピソードが加えられたとのこと。

ただし、この工作は常に成功したわけではありませんでした。Wikipediaでは複数の編集者が当該ページを監視しており、チームの加えた修正が15分以内に差し戻されることもあったとのこと。資料には、彼らが複数の偽編集アカウントを作って監視をかいくぐろうとしたことや、他の編集者アカウントへの妨害まで試みたことが記されています。最終的にエプスタインの印象操作を行う複数のアカウントがWikipedia側にブロックされたそうです。
しかし、印象操作の効果は一定以上はあった模様。ニューヨーク・タイムズはMITメディアラボがエプスタインから75万ドル(約1200万円)の寄付を受け取っていたことに触れ、Wikipediaページの編集が疑惑の重大さを弱めるように読めたことが寄付受け入れ判断に影響した可能性を指摘しています。また、エプスタインと関係があったとされる有名人の一部は、エプスタインが性犯罪者登録を受けていたことを知らなかったと弁護士を通じて述べており、オンライン上で過去が薄められたことが人間関係や社会的接触の維持に役立っていた可能性も示されています。
一方で、エプスタイン本人は費用の明細を細かく求め、成果が乏しいとみるとすぐに不満を表明していたことも資料から明らかになりました。
最終的に2019年の再逮捕までにエプスタインの犯罪歴が完全に抹消されたわけではありませんでしたが、資料からはエプスタイン自身が「Nothing for me more important(自分にとってこれ以上に重要なものはない)」と書くほどこの作業を重視し、周囲もそれに応える形でオンライン上の過去を書き換えようとしていた実態が浮かび上がったとニューヨーク・タイムズは述べました。
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in メモ, Posted by log1i_yk
You can read the machine translated English article It has been revealed that Epstein was ca….







