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Cloudflareの透明性レポートにより2025年上半期は著作権侵害報告件数が倍増したことが判明、対応数は50倍に


Cloudflareが2025年上半期の透明性レポートを公開しました。不正利用処理のレポートでは、Cloudflareが受けた不正報告数や対応数などの統計が掲載されており、前期と比較して著作権侵害関連の不正報告数と対応数が急増していることが明らかになっています。

Cloudflare Transparency Report | Cloudflare
https://www.cloudflare.com/ja-jp/transparency/


Cloudflare Reports Surge in Streaming Piracy Takedowns, Removes 20k+ Storage Accounts * TorrentFreak
https://torrentfreak.com/cloudflare-reports-surge-in-streaming-piracy-takedowns-removes-20k-storage-accounts/

Cloudflareはウェブサービスの約20%を支えていると述べており、中には海賊版を提供するサイトやサービスも含まれています。過去には「Cloudflareは著作権侵害サイトに貢献していない」という判決が下ったこともありますが、日本のマンガ出版社グループが「海賊版マンガサイトをホスティングしていた」としてCloudflareを告発した裁判については、東京地方裁判所は2025年11月に「違法サイトの大規模配信を助長した」として総額5億円の損害賠償をCloudflareに命じました。これに対しCloudflareは強く反発しており、コンテンツ配信ネットワーク事業者の責任に関する問題が注目されています。

海賊版にCloudflareが責任を負う判決についてCloudflareは猛反発 - GIGAZINE


Cloudflareが半年ごとに公開している透明性レポートでは、Cloudflareがコンテンツ配信ネットワーク事業者としてどのように不正利用報告に対応しているか、サービスの種類ごとにどのように対応が違うのか、2025年上半期の統計はどのようなものかなどが明らかにされています。

まず、Cloudflareは不正利用処理の指針として3つの原則を明らかにしています。1つ目は、不正利用への対応はサービスの性質と被害への対応を個別に鑑みて、意図しない結果の可能性を最小限に抑えるという「サービス固有の対応」。2つ目は「不正利用報告へのアクセス」で、申立人が苦情を適切に処理できる当事者に申し立てるプロセスを確立すること。3つ目は「透明性」で、不正利用処理の実施内容について透明性を保つことをCloudflareは信条として掲げています。

透明性レポートの統計データによると、Cloudflareは2025年上半期にホスティング関連の著作権侵害の苦情を12万4872件受け取ったとのこと。そのほか商標侵害が4861件、児童性的虐待コンテンツ(CSAM)が137件、同意のない露骨な性的画像(NCSEI)が49件、爆破予告のような脅迫(Threats)が156件、フィッシング詐欺関連が13万1405件ありました。


また、報告を受けたもののうちCloudflareがコンテンツの無効化または削除などの措置を講じたものは著作権侵害が12万4872件のうち5万4357件、商標侵害が4861件のうち1316件、CSAMが137件のうち98件、NCSEIは49件のうち15件、脅迫は156件のうち6件、フィッシング詐欺関連が13万1405件のうち4万596件でした。

2024年下半期と比較すると、NCSEIとフィッシング詐欺関連の報告は減少している一方で、それ以外の報告件数は増加しています。

特に著作権関連の増加は著しく、2024年下半期が1万1508件であるのに対し、2025年上半期は12万4872件と10倍以上になっています。以下は、Cloudflareの発表した2023年上半期から2025年上半期の透明性レポートのうち著作権侵害の報告件数をTorrentFreakがまとめたもので、年ごとに急増していることが分かります。


著作権侵害報告が急増した原因として、Cloudflareのホスティング活動が増加したことのほか、2025年上半期からCloudflareが権利保有者と積極的に連携して違法スポーツストリーミングへの対処に力を入れた点があります。Cloudflareのトラスト&セーフティ担当バイスプレジデントであるジャスティン・ペイン氏は「この増加はプロセス自動化の進展によるところが大きいです。具体的には、著作権侵害の申し立て手続きを効率化するために設計された専用APIへのアクセスを権利者に提供したことで、権利者はAPIを通じて削除依頼を自動化できるようになりました。これにより削除件数が増加し、平均対応時間が短縮されました。特にスポーツのライブ配信など、時間的制約のあるコンテンツを扱う上で重要な要素です」と説明しています。

Cloudflareは不正報告を受けた場合、ホストしているコンテンツの場合は削除もしくはアクセス制限、非ホストのCDNサービスの場合はホスティングプロバイダーや責任ある事業者へ依頼する形で対応しています。そのため、Cloudflareの対応率はサービスの種類に左右されている可能性があります。またCloudflareによると、対応にカウントされていないものでも、通報を精査した上で記録していたり法的要請に備えていたりと対応の準備をしていることもあるそうです。

そのほか、各国政府や裁判所の法的要請に基づき当該地域からのアクセスを禁止する「ジオブロック」の措置を講じる場合もあります。2025年上半期のジオブロックはイタリアで33のドメイン、ベルギーで80のドメイン、イギリスで13件のドメイン、フランスで662のドメインに対応しています。

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in ネットサービス, Posted by log1e_dh

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