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「実は借金を簡単に返済できる方法があるのに銀行はそのことを知られたくない」という大嘘のAI動画で情報弱者を狙い撃ちにする詐欺が急増


YouTubeなどの動画配信サービスで「有名人の顔とAI音声を用いて投資に誘う詐欺動画」を見たことがある人は多いはず。英語圏でも「本当は借金を簡単に返済できる方法があるのだが、銀行はそのことを知られたくないのだ」という非常に魅力的な話で借金に苦しむ人をだまそうとする詐欺がはびこっているそうで、詐欺の実態をYouTuberのCoffeezilla氏が報告しています。

Exposing a $10,000,000,000 Debt Industry - YouTube


Coffeezilla氏によると、英語圏では「本当は借金を簡単に返済できる方法があるのだが、銀行はそのことを知られたくないのだ」という同じ内容を語るショートムービーが大量に投稿されているとのこと。


ショートムービーは有名人に語らせる方式のほか、AI生成の男女に語らせるものなどさまざまです。どの動画が多くのインプレッションを得られるのかを試すように、性別や人種の異なる動画が大量に投稿されているのが特徴的。これらの動画は債務整理業者の案内につながっており、動画にのせられて債務整理業者と契約すると高額な手数料を請求されることになります。


また、「退役軍人省が退役軍人向けの債務整理プログラムを発表した」という内容を伝える動画もあります。


しかし、上記の動画の背景に使われている画像は国防総省の公式ページのように見えますが、実際は「ピート・ヘグセス国防長官がワシントンに集まった州兵たちに謝意を示した」というまったく異なる内容のページを加工したもので、完全なる詐欺です。


債務整理業者は借金を抱えている人に狙いを定めて上記のような広告キャンペーンを行っています。債務整理業者で働いていたという人物はCoffeezilla氏に対して「魅力的なローンがあると宣伝して人を集め、信用情報を確認して借金を抱えている人を選別し、債務整理に誘導する」という手口が存在していることを明かしています。


以下のグラフはアメリカで提起される訴訟の種別ごとの割合推移を示したもので、黄色で現された「債務整理に関する訴訟」が増加傾向にあることが分かります。このことから、Coffeezilla氏は「債務整理業者は自らの事業の実態を隠しているだけでなく、債務整理によってトラブルが発生するリスクすら隠している」と主張しています。


Coffeezilla氏は複数の弁護士に対して借金を返せなくなった場合の対応方法を尋ねましたが、「債務整理業者に依頼せよ」と言う弁護士は1人もおらず、どの弁護士も「破産手続きに詳しい弁護士に相談するべき」とコメントしました。

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in 動画, Posted by log1o_hf

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