デザイン

メニュー項目の横に添えられたアイコンは必要なのか?


「メニュー」には多くの場合、その項目が何なのかがわかるようなアイコンが添えられています。しかし、デザイナーでコーダーのジム・ニールセン氏は「ノイズにしかならない」として、アイコンは基本的に不要だと強く主張しています。

Icons in Menus Everywhere — Send Help - Jim Nielsen’s Blog
https://blog.jim-nielsen.com/2025/icons-in-menus/


Google Chromeの場合、メニューを開くとこんな感じで「新しいタブ」から「終了」まで、メニュー項目の左側にアイコンが表示されています。


コンテキストメニューでも同様で、Googleスプレッドシートの場合はこんな感じ。「貼り付け」と「特殊貼り付け」など、複数の同じアイコンが使われているところもあります。


ニールセン氏はこのアイコンについて「私にとってはノイズです。『メニュー項目にアイコンを付けるな』と言っているわけではなく、中にはとても有用な場合もあると思います。『各メニュー項目にアイコンを付ける』という考え方がデフォルトになるのが気に入らないのです」と述べています。

その考え方は、デザイナーが「ここにはアイコンを配置する必要がある」という姿勢を取るのを助けてしまうものだとニールセン氏。本来なら、デザイナーは「ここに追加したアイコンをユーザーが理解する認知負荷は、メニューの利用体験を助けるものなのか、それとも妨げるものなのか」と悩むべきだというわけです。


主張の裏付けとして、ニールセン氏はmacOSを例に挙げています。Appleは長らく、「すべてのメニュー項目にアイコンを付ける」ようなことはしてこなかったためです。

ところがmacOS Tahoeでは、すべてのメニュー項目にアイコンがつくところが登場しました。


しかし、まだ染まりきってはいないのか、一部のメニューではアイコンがないところもあります。


パターンとしては「テキストのみ」「テキスト+アイコン」「テキスト+トグル(ショートカットキーの組み合わせ)」「テキスト+アイコン+トグル」の4パターンに分類できます。


なぜこんなことになってしまっているのかはまったくわからないものの、ニールセン氏は「すべてがダメなわけではない」と、Finderの例を挙げています。「左(Left)」や「右上(Top Right)」と文字で書かれるよりも、アイコンでウインドウの位置を示した方が直感的にわかりやすいためです。


ちなみに、AppleがUIに関するルールを定めた「Apple Human Interface Guidelines」では、2005年から第12章「メニュー」内には「Using Symbols in Menus(メニューでのシンボル使用)」という見出しが用意されていて、「メニューではいくつか標準的なシンボルを用いて、機能の追加説明をしてもよいが、その他の任意のシンボルは、見た目をごちゃつかせユーザーを混乱させるので使わないこと」と定められていました。このルールに従うと、使える記号はわずかに4つ。


以下はガイドラインで示された「やってはいけない例」。ニールセン氏はその見た目を「macOS Tahoeのメニューです」と述べています。


なお、Appleまで「メニューにはアイコンを付ける派」になってしまったことで、ニールセン氏は反対意見を納得させるのが難しくなってしまったと嘆き、助けを求めています。

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in ソフトウェア,   デザイン, Posted by logc_nt

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