唐辛子やタバスコの辛さを測定できる「人工舌」が開発される

唐辛子などを大量に使った激辛料理は一部のマニアを引きつけてやみませんが、激辛料理や激辛調味料は作り手が味見すること自体が困難です。そこで中国の研究チームが、「唐辛子やタバスコの辛さを測定できる人工舌」を開発しました。
A Soft and Flexible Artificial Tongue for Pungency Perception | ACS Sensors
https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acssensors.5c01329

Synthetic tongue rates chillies’ heat — and spares human tasters
https://www.nature.com/articles/d41586-025-03767-1
何かしらの味覚を測定する人工舌(電子舌)は以前から存在しており、科学者らは電子センサーを用いて甘味や酸味、辛味、うま味などを検知できるデバイスを開発してきました。
しかし今回、中国の華東理工大学の研究チームは「辛味」にのみ焦点を当てて、辛さのレベルを可能な限り正確に正確に測定できる人工舌を開発しました。論文の共著者であり、華東理工大学の化学エンジニアであるジン・フー氏は、辛さの正確な測定は食品の品質管理において特に重要だと主張しています。

研究チームが開発した人工舌は粉ミルク・アクリル酸・塩化コリンを含むゲルで作られており、ゲルに電流を流すと塩化物イオンと水素イオンが電気を伝えます。人工舌は導電性の変化を観察するため、ゲルを銅板で挟んで電流を測定するワークステーションに接続しているとのこと。
辛みを持つ物質をゲルにさらすと、辛み成分であるカプサイシンが粉ミルクのカゼインと結合して複合体を形成し、これがイオンの流れを阻害して電流の変化を引き起こします。この電流変化を特定することで、辛さのレベルを特定できるという仕組みです。
研究チームは人工舌の開発にあたり、牛乳が辛さを中和する仕組みに着想を得たそうです。牛乳やヨーグルトなどに含まれるカゼインというタンパク質は、唐辛子の辛みをもたらす主成分であるカプサイシンと結びつき、舌が感じる辛みを和らげます。

辛さのレベルによる電流の変化を明らかにするため、研究チームは8種類の唐辛子を人工舌に味見させ、それぞれの電流変化に基づいて「普通」~「危険なほど辛い」のスケールで辛さを評価しました。次にこのスケールを評価するため、チリパウダーやタバスコソースなど8種類の刺激的な食品の辛さを人工舌で評価しました。
これらの評価を、訓練を受けた人間の味覚検査員による評価と照合したところ、人工舌による評価と人間による評価はよく一致することが確認されました。フー氏は、「つまりこの装置は、人間の舌の代わりに辛い食品の検査に使用できるのです」と述べています。
フー氏らは今後、より便利なポケットサイズの人工舌デバイスの開発を目指しているとのことです。
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in サイエンス, 食, Posted by log1h_ik
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