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ショート動画の再生は認知機能の低下やストレスの増加と関連している


YouTubeショートやTikTokなどの数十秒のショート動画を閲覧できるサービスが人気を集めていますが、ショート動画の閲覧には学業成績の悪化などの悪影響があることも知られています。新たに、複数の実験結果を包括的に分析した研究により、ショート動画の閲覧が認知機能の低下と関連していることが示されました。

Feeds, Feelings, and Focus: A Systematic Review and Meta-Analysis Examining the Cognitive and Mental Health Correlates of Short-Form Video Use
https://psycnet.apa.org/fulltext/2026-89350-001.html

ショート動画がもたらす影響についての研究は複数行われており、2025年1月には中国の研究チームが「ショート動画再生アプリを使っている時間が長い子どもほど学業成績が低い」という研究結果を発表しています。

TikTokのようなショート動画アプリの視聴時間が長い子どもほど学業成績が悪いという研究結果 - GIGAZINE


新たに、オーストラリアのグリフィス大学の研究チームがショート動画に関連する71件の研究成果を包括的に分析し、ショート動画が及ぼす影響について調査しました。分析対象となった研究成果の合計被験者数は9万8299人に及びます。

分析の結果、ショート動画アプリの使用が認知機能の低下と関連していることが明らかになりました。特に注意力と衝動を抑える能力の低下と強く関連していました。さらに、ストレスや不安の増加といった精神衛生状態の悪化とも関連付いていることも判明しました。これらの関連性はアプリの種類に関係なく確認されたほか、青少年でも成人でも同様に確認されています。


一方で体形に対するイメージや自尊心との関連性は見つからなかったとのこと。研究チームは「ショート動画アプリでは多様なクリエイターたちによって作られた多様なコンテンツが配信されているため、体形に対するイメージや自尊心に影響を与えなかったと考えられる」と述べています。

研究チームは今回の分析結果をもとに「ショート動画が日常生活に浸透して健康や人生に影響を与える可能性を考慮すると、ショート動画の健康への影響を理解することは重要である」と指摘し、ショート動画の影響を明らかにするためにさらなる研究が必要だと論じています。

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in ネットサービス, Posted by log1o_hf

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