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街で愛された猫がロボタクシーにひかれて死亡し地元民の反Waymo感情が爆発


アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコのミッション地区にある酒屋の看板猫として地域の人々に愛されていた猫のキットカットが、Google発の自動運転タクシーであるWaymoの車両にひかれて死亡しました。地域住民からはWaymoへの批判の声が上がっています。

KitKat, beloved S.F. bodega cat, allegedly killed by Waymo
https://missionlocal.org/2025/10/kitkat-mission-liquor-store-mascot-and-16th-st-ambassador-killed-on-monday/


Waymo Was Thriving in San Francisco. Then One of Its Driverless Cars Killed a Cat. - The New York Times
https://www.nytimes.com/2025/11/15/us/waymo-san-francisco-kit-kat.html

Beloved SF cat’s death fuels Waymo criticism | TechCrunch
https://techcrunch.com/2025/11/16/beloved-sf-cats-death-fuels-waymo-criticism/

現地時間の2025年10月27日の夜、キットカットがWaymoのロボタクシーにひかれて死亡しました。キットカットは地元住民から「16番街のアンバサダー」として親しまれていたそうです。


事故車両の後ろを走っていたというジェフ・クラインさんによると、10月27日23時40分ごろ、16番街を東に向かって運転していたところ、目の前を走っていたWaymoのロボタクシーが急に進路を変えたとのこと。クラインさんは「歩道にいた人たちが叫びはじめ、Waymoがハンドルを切った場所から猫をつかみ上げたんです」と説明しています。

28日0時51分に市のコールセンターに通報した人物は、「Waymoのロボタクシーが道路脇の歩道に座っていた酒屋の猫をはねた」「ロボタクシーは停止しようともしなかった」と主張したそうです。

地元住民はキットカットをしのんで事故現場に花や思い思いの品を供えています。


地元メディアのMission Localがインタビューした地元民からは、「悲しいです。みんな悲しんでいます。私も、昼も夜もずっと泣いてます」や「彼は一番のお気に入りで、みんなの親友で、本当にかわいい子でした」といった声が上がっています。

近隣住民によると、キットカットは16番街やバレンシア通りの近くでお酒を飲む人々にとって欠かせない存在だったそうで、わざわざキットカットをなでにきたり、おやつを持ってきてくれたりしたそうです。

また、キットカットが暮らしていた酒屋のバーテンダーは、「店に人が来ると、彼は後をつけて、何も盗まれていないか確認していました」「鉄格子の中をチェックして、何も問題がないか確認していました。まるで私たちの小さな警備員のようでした。まるで家族のような存在でした」とキットカットについて語っています。

キットカットの飼い主であるマイク・ゼイダンさんの知人であるというアナ・ヤーブローさんは、「自動運転車によってペットを失うだなんて、本当に悲痛なことです」と語りました。

28日の夕方にはバレンシア通りの近くにある事故現場に15人が集まった模様。


キットカットがひかれた際に近くでカラオケを楽しんでいたというショー・ワー・マウ氏は、外が騒がしいので出てみると、キットカットが歩道で倒れて血を吐いていたそうです。マウ氏はキットカットを24時間営業の動物病院へ連れて行ったそうですが、間もなく息を引き取ったとのこと。なお、キットカットが亡くなった5分後にゼイダンさんも動物病院に到着したそうです。

サンフランシスコ市監督委員会のミッション地区代表であるジャッキー・フィールダー氏は、自動運転車が近隣地域で運行できるかどうかを地元有権者が決定できるようすることを州に求める市の決議案を支持する主張の中で、キットカットの件を取り上げています。

フィールダー氏は「人間の運転手なら、ひき逃げであれば責任を問われ、車から飛び降りて謝罪し、警察に追跡される可能性があります」「しかし、自動運転車の場合は責任を問うべき人がいません」と語ったそうです。

なお、WaymoのCEOであるテケドラ・マワカナ氏はサンフランシスコで開催されたスタートアップ向けイベントのTechCrunch Disrupt 2025に出演した際、キットカットの件について「我々はこの件を検証しました。車両が乗客を乗せるために停車している最中に、近くの猫が車両の下に忍び込んできました」「猫の飼い主と、猫を愛したコミュニティに心から哀悼の意を示します。我々は彼の名誉のために、地元の動物保護団体に寄付を行います」と語りました。

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in 乗り物, Posted by logu_ii

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