バイアグラが遺伝子変異による先天性難聴の治療に役立つ可能性があると判明

生まれつき耳が聞こえにくい先天性難聴を持つ人の割合は1000人あたり1.62人といわれており、治療法の開発が必要とされています。新たな研究では、まれなタイプの先天性難聴を引き起こす遺伝子変異が特定され、一般的なサプリメントや勃起不全治療薬のバイアグラ(シルデナフィル)などで治療できる可能性があると示されました。
JCI - Carboxypeptidase D deficiency causes hearing loss amenable to treatment
https://www.jci.org/articles/view/192090

UChicago scientists discover gene mutation linked to deafness — and identify possible treatments | Biological Sciences Division | The University of Chicago
https://biologicalsciences.uchicago.edu/news/gene-mutation-linked-deafness
Viagra Reverses Damage Behind One Type of Deafness, Scientists Discover : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/viagra-reverses-damage-behind-one-type-of-deafness-scientists-discover
研究チームは先天性難聴の遺伝的要因を調査するため、トルコ出身の3つの家族を調査しました。これらの家族にはそれぞれ血縁関係はなかったものの、合計で5人が感音性難聴という種類の先天性難聴を患っていました。
これらの先天性難聴を持つ人々の遺伝子を調べたところ、カルボキシペプチダーゼD(CPD)という酵素をコードするCPD遺伝子に3つの異なる遺伝子変異があることが判明。また、科学者らが広範な遺伝子データベースを分析した結果、CPD遺伝子に変異を持つ他の人々も早期に難聴を発症する傾向があることがわかったとのことです。

次に研究チームは、CPD遺伝子が聴覚にどのような影響を及ぼすのかをより深く理解するため、マウスを用いた研究を行いました。通常、CPD遺伝子がコードするCPDは、アルギニンというアミノ酸を生成します。そしてアルギニンは、神経系を通じた信号伝達を助ける重要な神経伝達物質である一酸化窒素の産生を高める働きを持っています。
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