レビュー

「微細な手ぶれを利用して12回撮影した画像から高解像度写真を生成する」という特殊機能「ハイレゾショット」の実力をOM-5 Mark IIで試してみた


OMデジタルソリューションズのデジタルカメラには極短時間で複数枚の写真を撮影して合成することで高解像度な写真を作り出す「ハイレゾショット」という機能が備わっています。このハイレゾショットの性能がどれほどのものか気になったので、「OM-5 Mark II」で実際に試してみました。

製品特長-撮影機能 | OM-5 Mark II | OM SYSTEM公式サイト
https://jp.omsystem.com/product/dslr/om-omd/om/om5mk2/feature3.html

OM-5 Mark IIには「三脚ハイレゾショット」と「手持ちハイレゾショット」が搭載されています。三脚ハイレゾショットはカメラを三脚で完全に固定した状態でセンサーを動かしながら撮影して高解像度な写真を合成する機能。それに対して、手持ちハイレゾショットは「手持ち撮影時にどうしても発生してしまう微細な手ぶれ」を逆に活用して「異なるセンサー位置で撮影した写真」を12枚合成して高解像度な写真を作り出すことができます。前世代モデル「OM-5」の紹介ページにあった説明画像が分かりやすいので、以下に示しておきます。


OM-5 Mark IIの有効画素数は約2037万画素ですが、手持ちハイレゾショットを使えば約5000万画素の写真を記録できます。出力は5000万画素か2500万画素のいずれかから選択可能で、RAW画像として出力することも可能。今回は5000万画素のJPEG画像を出力する設定で撮影しました。レンズは「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO」を使っています。なお、記事内の作例写真にはサイズ縮小以外の編集を施しておらず、各作例をクリックすると縮小前のオリジナル写真を確認できます。


まず、ハイレゾショットではなく普通の撮影モードで駅のホームから撮影した写真が以下。画素数は5184×3888の2015万5392画素です。

「焦点距離:13mm(35mm判換算:26mm)」「F値:9」「シャッター速度:1/320秒」「ISO感度:200」

そして、手持ちハイレゾショットで撮影した写真が以下。画素数は8160×6120の4993万9200画素でした。

「焦点距離:13mm(35mm判換算:26mm)」「F値:9」「シャッター速度:1/320秒」「ISO感度:200」

通常モードで撮影した写真の中央付近を等倍で切り出した画像が以下。


手持ちハイレゾショットで撮影した写真を等倍で切り出すとこんな感じ。画素数が多いため、等倍表示にすると通常モードより物体を大きく表示することが可能。よく見ると線路の架線設備などが通常モードより鮮明に記録できていることが分かります。


別の場所で通常モードで撮影。

「焦点距離:45mm(35mm判換算:90mm)」「F値:7.1」「シャッター速度:1/250秒」「ISO感度:200」

手持ちハイレゾショットで撮影。

「焦点距離:45mm(35mm判換算:90mm)」「F値:7.1」「シャッター速度:1/320秒」「ISO感度:200」

通常モードで撮影した写真の中央付近を等倍出切り出すとこんな感じ。


手持ちハイレゾショットの等倍切り出し。


今度は鉄塔を中心に通常モードで撮影。

「焦点距離:33mm(35mm判換算:66mm)」「F値:9」「シャッター速度:1/320秒」「ISO感度:200」

手持ちハイレゾショットでも撮影。

「焦点距離:33mm(35mm判換算:66mm)」「F値:9」「シャッター速度:1/320秒」「ISO感度:200」

通常モードで撮影した鉄塔の先端部分を等倍切り出し。


手持ちハイレゾショットで撮影した鉄塔の等倍切り出しはこんな感じ。どの写真も大きく拡大すれば「手持ちハイレゾショットの方が解像感が高い」ということが分かるのですが、PCやスマートフォンで表示するサイズだとほとんど見分けられません。


というわけで、手持ちハイレゾショットでいろいろ撮影してみました。まず、車道と空を撮影。クリックして原寸大画像を表示して解像感を確かめてください。

「焦点距離:16mm(35mm判換算:32mm)」「F値:8」「シャッター速度:1/250秒」「ISO感度:200」

自転車のチェーン。そろそろ交換した方がいい錆び具合です。拡大すると錆びの細かな模様までハッキリ記録できていることが分かります。

「焦点距離:30mm(35mm判換算:60mm)」「F値:7.1」「シャッター速度:1/80秒」「ISO感度:200」

コメダ珈琲店で卓上のシュガースティックを撮影。手描きフォントのかすれた感じを記録できています。

「焦点距離:36mm(35mm判換算:72mm)」「F値:6.3」「シャッター速度:1/80秒」「ISO感度:5000」

みそカツパンをアップで撮影。カツのクリスピーな質感を表現できました。

「焦点距離:33mm(35mm判換算:66mm)」「F値:4」「シャッター速度:1/60秒」「ISO感度:1250」

アスファルトの地面を撮影。パッとカメラを向けて撮影するだけで細かな質感を記録できるので、テクスチャ素材の撮影用途に向いてそうです。

「焦点距離:45mm(35mm判換算:90mm)」「F値:4」「シャッター速度:1/100秒」「ISO感度:200」

手持ちハイレゾショットは「極短時間で12枚の写真を撮影して合成する」という仕組みなので、動きの速い物体は分身したような写り方になります。以下の画像の赤枠で囲った部分には飛行中の鳥が12羽分の影になって写り込みました。クリックして縮小前のオリジナル写真を表示するとどんな感じの映り込みなのかが良く分かります。

「焦点距離:23mm(35mm判換算:46mm)」「F値:8」「シャッター速度:1/250秒」「ISO感度:200」

電車などを撮影すると面白い効果が現れることもあります。まず、以下は遠くの橋を通過する電車を通常モードで撮影した写真。

「焦点距離:45mm(35mm判換算:90mm)」「F値:7.1」「シャッター速度:1/250秒」「ISO感度:200」

そして、間髪入れず手持ちハイレゾショットで撮影した写真が以下。Exif情報には通常モードと同じくシャッター速度が1/250秒として記録されているのですが、長時間露光で撮影した写真のように電車が流れるような描写になっています。

「焦点距離:45mm(35mm判換算:90mm)」「F値:7.1」「シャッター速度:1/250秒」「ISO感度:200」

手持ちハイレゾショットでいろいろ撮影した結果、確かに解像感の高い写真を撮影できるものの、通常モードとの差は拡大した状態でなければ判別不能なレベルで、PCやスマートフォンの画面で見る用途なら通常モードで十分だと感じました。また、動きの激しい被写体だと分身したような描写になってしまうという特徴があるほか、シャッターボタンを押すたびに数秒の処理時間が挟まるという問題もあります。このため、手持ちハイレゾショットは「一期一会の風景なので、なるべく高解像度で記録しておきたい」というときに通常モードでの撮影に加えて念のための保険として使うのが良さげです。


なお、OM-5 Mark IIの通常モードでの作例は以下の記事に大量に掲載しています。

小型軽量ミラーレスカメラ「OM-5 Mark II」で実際にいろいろ撮影してみたよレビュー、昼も夜も三脚不要でサクサク撮影可能&高級スマホくらいの価格なのでスマホの代わりに買うのもアリ - GIGAZINE


OM-5 Mark IIはオープン価格で、Amazon.co.jpではM.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PROとセットで税込17万1636円で売られています。

Amazon | OM-5 Mark II 12-45mm F4.0 PRO レンズキット シルバー | ミラーレス一眼 通販

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