人の「色の見え方」は脳のレベルで共通している可能性

「赤」や「青」といった色は人によって同じように見えているのか、という問いは人の認識に関する哲学や科学で古くから議論されています。ドイツの研究者らが2025年9月8日に発表した研究では、他人の脳活動から「何色を見ているのか」の分析を試みることで、人間が色を見たときの脳の反応パターンに共通性があるかどうか検証した結果が示されました。
Large-scale color biases in the retinotopic functional architecture are region specific and shared across human brains | Journal of Neuroscience
https://www.jneurosci.org/content/early/2025/08/29/JNEUROSCI.2717-20.2025
My blue is your blue: different people’s brains process colours in the same way
https://www.nature.com/articles/d41586-025-02901-3

研究では、15人の被験者を2つのグループに分け、グループAに色を提示してそのときの脳活動をfMRIで測定しました。複数の色で得られたデータを機械学習にかけ、色ごとに脳の活動マップを作成しています。

そして、作成された脳の活動マップに基づいて、グループBの脳活動マップから「この人は今何色を見ているか」を予測できるか検証しました。脳の活動で何色を見ているか当てられる場合、異なる人が同じ色を見た時の脳の活動が同じということになるため、人によって色の見え方が同じである可能性が高まります。
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in サイエンス, 無料メンバー, Posted by log1e_dh
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