Metaが子どもの安全に関する研究やWhatsAppのセキュリティ脆弱性を隠ぺいしていたことが内部告発により明らかに

Metaが、子どもの安全に関する調査を抑制した疑いや、傘下のメッセージングアプリ・WhatsAppのセキュリティ問題を放置したとして、複数の内部告発者から告発を受けていると報じられています。
Meta suppressed children's safety research, 4 whistleblowers claim | TechCrunch
https://techcrunch.com/2025/09/08/meta-suppressed-childrens-safety-research-four-whistleblowers-claim/
Meta curbed research about VR safety risks to kids, whistleblowers say | The Verge
https://www.theverge.com/policy/773821/meta-virtual-reality-horizon-worlds-youth-safety-research-whistleblower
Ex-WhatsApp cybersecurity head says Meta endangered billions of users in new suit | Technology | The Guardian
https://www.theguardian.com/technology/2025/sep/08/meta-user-data-lawsuit-whatsapp
Metaの元従業員を含む4人は、MetaがVR(仮想現実)製品の子どもへの潜在的な悪影響に関する研究を意図的に抑制していたとして、内部告発を行いました。この告発は、2025年9月9日に予定されているアメリカ上院司法委員会の公聴会で中心的な議題となる見込みです。
告発者らによると、2021年に元従業員のフランシス・ホーゲン氏が「Facebook文書」をリークして以降、Metaは社内方針を変更したとのこと。これにより、子どもの安全や政治といったデリケートなテーマに関する研究が、弁護士によって審査されたり、時には拒否されたりするようになったそうです。また、研究結果の記述をあいまいにするよう提案されることもあったと報告されています。たとえば、元研究者はVRプラットフォーム「Horizon Worlds」で10歳の少年が性的な誘いを受けたというインタビューの記録を削除するよう上司から指示されたと証言しています。
これに対しMetaの広報担当者は、申し立ては「あらかじめ決められた虚偽の物語に合わせるために、いくつかの例をつなぎ合わせたものだ」と反論しています。Metaは2022年初頭以降、若者の安全とウェルビーイングに関する研究を約180件承認しており、その研究は保護者による監視ツールといった製品のアップデートにつながったと主張しています。

また、WhatsAppでサイバーセキュリティ責任者を務めていたアタウラ・ベイグ氏が、Metaがユーザーのデータを危険にさらし、規制当局を欺いたとして訴訟を起こしました。ベイグ氏の訴状によると、約1500人のエンジニアがWhatsAppのユーザーデータに無制限にアクセスできる状態にあったそうで、これはMetaが2020年に連邦取引委員会(FTC)と交わした50億ドル(約7500億円)の和解命令に違反する可能性があると指摘されています。
ベイグ氏はさらに、Metaが毎日10万件以上のアカウント乗っ取り被害や、4億人分のユーザープロフィールが不正にスクレイピングされる問題を認識しながら、ユーザー数の増加を優先して抜本的な対策を講じなかったと主張しています。ベイグ氏は、マーク・ザッカーバーグCEOを含む経営陣に問題を報告しましたが、報復を受け、2025年2月に「業績不振」を理由に解雇されたと訴えています。彼はMetaの社風を「カルトのようだ」と表現し、上層部が承認した過去の決定に異を唱えることが許されない雰囲気だったと述べています。

なお、Meta側はベイグ氏の主張を全面的に否定しています。WhatsAppの広報担当者は、「業績不振で解雇された元従業員が、チームの継続的な努力を歪曲して伝える使い古された手口だ」とコメントしました。また、ベイグ氏の業績が期待を下回っていたことは複数のシニアエンジニアが確認しており、労働省も同氏の報復に関する申し立てを棄却したと反論しました。
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in ネットサービス, Posted by log1i_yk
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