Appleのフィットネステクノロジー担当幹部にハラスメント疑惑、「有害な職場環境」を作っていたと従業員らが証言

Apple Watchの3つのアクティビティリングの開発やサブスクリプションサービス「Apple Fitness+」の立ち上げに貢献したフィットネステクノロジー担当ヴァイスプレジデントのジェイ・ブラニク氏がセクシャルハラスメントの容疑で訴えられていることが分かりました。訴訟で、Appleの従業員や元従業員らは、ブラニク氏が「有害な職場環境」を生み出していたと証言しています。
Apple Fitness Chief Accused of Toxic Workplace Culture and Harassment - The New York Times
https://www.nytimes.com/2025/08/21/technology/apple-fitness-jay-blahnik.html
Apple Wellness boss behind iconic invention sickened underlings with leering and screaming, lawsuit alleges | Daily Mail Online
https://www.dailymail.co.uk/news/article-15022301/Apple-boss-iconic-invention-underlings-lawsuit.html
Apple Responds to Accusations of Executive Creating 'Toxic Workplace' - MacRumors
https://www.macrumors.com/2025/08/21/apple-responds-to-jay-blahnik-report/
ブラニク氏は、以前はナイキに在籍していた、フィットネス業界では有名な人物で、2013年にAppleに入社してからはフィットネステクノロジーを主導してきました。
Apple Fitness+ - Apple
https://www.apple.com/apple-fitness-plus/

報道によると、Apple社内ではブラニク氏の言動が原因で、2022年以降、10人以上の部下がメンタルヘルスの問題や医療休暇の延長で長期の休みを取る状態だとのこと。フィットネス部門の人員はおよそ100人で、該当者は1割以上に上っています。
ブラニク氏の不適切言動は、以下のような事例が挙げられています。
・オリンピックにも出場したスキー選手のテッド・リゲティ氏を交えたミーティングで、従業員に対してリゲティ氏と「寝る」ことについて冗談を発した。
・「Apple Fitness+」のためにトレーニングの様子を撮影しているトレーナーを見て、胸やお尻の話をしていた。
・ある管理職の奥さんと子どもの髪の色が違うことについて、下品な表現を交えて「浮気したに違いない」と発言。
また、クリエイティブディレクターを務めていたウィル・ティッドマン氏に対しては、服装を褒めた上で「男性プロデューサーと不倫関係にある」と冗談を発したこともあるとのこと。ティッドマン氏は2022年夏、ブラニク氏から「不適切で不安にさせる」内容のメールを送られてから間もなく医療休暇に入り、弁護士を立ててハラスメントの申し立てを行っています。なお、ティッドマン氏の一件は訴訟には至らず、Appleと和解に至っています。
2021年、オーディオ事業統括のためAppleに入社したマンダナ・モフィディ氏もブラニク氏からハラスメントを受けた1人。入社1年目のモフィディ氏についてブラニク氏は「大きな成果があった」と評価したそうですが、モフィディ氏は「男性に比べて昇給幅が小さい」と疑問を呈したそうです。その後、フリーランスの人と電話をしている間にブラニク氏から怒鳴られるなどのハラスメントがスタート。モフィディ氏は「自分を解雇させるための記録作りとして、ブラニク氏や、ブラニク氏に協力する人々がメールで批判してきた」と主張しています。

モフィディ氏は2023年4月に「退職勧奨を受け入れて退職するか、仕事のパフォーマンスを改善するか」という最終通告を受けることになります。「昇給幅が小さい」という主張のせいで標的にされたとモフィディ氏は人事部に相談し、「これ以上嫌がらせを受けることはない」といわれたものの、実際には嫌がらせが続き、精神的に追い込まれたモフィディ氏は医療休暇を取得しました。
休暇期間後、モフィディ氏は部署異動を希望しましたが却下されたため退職。Appleを訴えることになりました。訴訟は2027年に開かれる予定です。
なお、この件についてAppleの広報担当者は「内容に多くの不正確な主張や誤解があり、記事の背景となる部分に強く異議があります。我々はポジティブでインクルーシブ(受容的)な職場作りとその維持に深く取り組んできました。すべての懸念を真剣に受け止め、問題が提起されたときにはいつでも徹底的に調査します。また、関係する個人のプライバシーを尊重するため、特定の従業員の問題についてはお話ししません。我々は、今後も法的手続きを通じて、事実を共有し続けます」とコメントしたと、イギリス紙・Daily Mailは報じています。
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in メモ, Posted by logc_nt
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