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HDDの故障率を実際の運用状況から可視化する「Backblazeメーカー・モデル別統計データ」2025年第2四半期版が公開される


データセンターで数十万台のHDDを常時稼働させているBackblazeは、実際に稼働させたHDDの故障率を数値化して定期的に公開しています。2025年8月5日、2025年第2四半期(4月1日~6月30日)の結果が公開されました。

Backblaze Drive Stats for Q2 2025
https://www.backblaze.com/blog/backblaze-drive-stats-for-q2-2025/

2025年6月30日時点で、Backblazeが管理するドライブの数は32万1201台。そのうち、ブートドライブは3971台、データドライブは31万7230台でした。このうち、ドライブ数が100台を超えず、2025年第2四半期中に稼働日数が1万日を超えなかったモデルなど、特定の条件に合致したモデルはデータに含まれていません。

モデル別の故障率は以下の通り。各列は左から「メーカー」「モデル」「容量」「稼働台数」「平均稼働月数」「稼働日数」「故障台数」「年間故障率(AFR)」を表しています。


2025年第2四半期中、故障回数が0回だったモデルはSeagateの「ST8000NM000A (8TB)」と「ST16000NM002J (16TB)」の2つ、故障回数が1回だったモデルは、HGSTの「HMS5C4040BLE640 (4TB)」、Seagateの「ST12000NM000J (12TB)」および「ST14000NM000J (14TB)」、東芝の「MG09ACA16TE (16TB)」でした。これらは、いずれも運用台数は1000台未満のもの。

少なくとも1回以上故障があったモデルの中でAFRが最も低かったのはHGSTの「HUH721212ALE600(12TB)」で、運用台数は2608台、故障回数は2、AFRは0.31%でした。

Backblazeは「ハイエンド製品の故障率に大きな変動が見られます。一部のドライブで、故障率が大幅に改善しています。特に、12TBのSeagateモデルST12000NM0007は、前四半期に驚異的な9.47%の故障率を記録していましたが、今四半期には3.58%まで低下しています。ドライブの台数がほぼ横ばい(第1四半期:1038台、第2四半期:1014台)であるため、これは故障率の確実な変化を示しています。さらに、前々四半期の故障率は8.72%だったため、今回の故障率低下が一時的な現象か新たな傾向か注目する必要があります」と述べました。

Backblazeは、2025年第2四半期末時点で累計稼働日数が10万日を超えた長期運用中モデルの年間故障率も公開しています。


加えて、20TB以上の大容量モデルの運用が本格的に始まったことを受け、関連するデータも公開しています。以下は、東芝の「MG10ACA20TE (20TB)」の稼働月数と年間故障率、稼働台数のデータです。


グラフに変換すると以下のようになります。このグラフでは、青い線が年間故障率、赤い線が稼働台数を表しています。


WDCの「WUH722222ALE6L4 (22TB)」だとこの通り。


グラフに変換すると以下のようになります。


その他のデータも全て無料で公開されています。

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in ハードウェア, Posted by log1p_kr

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