睡眠時間が長すぎる人の死亡リスクが高い理由とは?

近年は十分な睡眠をとることの重要性が盛んに叫ばれていますが、「睡眠時間が長すぎる人は死亡リスクが高い」という研究結果も報告されています。一体なぜ、睡眠時間が長すぎる人の死亡リスクが高いのかについて、オーストラリアのセントラルクイーンズランド大学で博士研究員を務めるシャーロット・グプタ氏らが解説しました。
Is sleeping a lot actually bad for your health? A sleep scientist explains
https://theconversation.com/is-sleeping-a-lot-actually-bad-for-your-health-a-sleep-scientist-explains-259991

睡眠は食事や運動と同じく、健康にとって欠かせない重要なものです。睡眠中には筋肉の回復や記憶の定着、感情の調整といった、起きている時に体が効率的に動くために必要な生理学的プロセスが起こります。必要な睡眠時間は人それぞれですが、一般に成人には7~9時間の睡眠が推奨されています。
中には生まれつき睡眠時間が短いショートスリーパーの人もおり、そういう人々は7時間未満の睡眠でも十分健康に暮らせます。しかし、ほとんどの人にとって7時間未満の睡眠は悪影響を及ぼし、翌日のエネルギーや気分が低下したり、ストレスを感じやすくなったり、仕事に集中しにくくなったりするとのこと。
長期的に十分な睡眠がとれないことは、健康問題の主要なリスク因子となっています。長期的な睡眠不足は心臓発作や脳卒中といった心血管障害、2型糖尿病をはじめとする代謝障害、うつ病や不安障害といった精神疾患、さらにがんや死亡のリスクを高めるとグプタ氏らは指摘しました。

しかし近年の研究では、睡眠時間が短いことだけでなく長すぎることも、死亡リスクの増加と関連していることが示されています。2025年に発表された研究では、被験者の睡眠時間や健康状態を少なくとも1年間以上追跡した79件の研究をレビューし、睡眠時間と健康の間にどのような関連性があるのかを調査しました。
・関連記事
睡眠時間は長すぎても短すぎても認知能力が低下すると判明 - GIGAZINE
睡眠時間が長くても不規則なら心臓発作や脳卒中のリスクが増加する - GIGAZINE
1日の睡眠時間が6.5時間を超えると認知機能の低下につながる可能性 - GIGAZINE
たった15分長く眠るだけで思春期の子どもの脳に有益な可能性がある - GIGAZINE
週末に長く寝ると心臓病のリスクが最大20%低下することが判明 - GIGAZINE
中高年の「最適な睡眠時間」が判明、約50万人の調査により - GIGAZINE
理想的な睡眠をしていると寿命が延びる可能性がある - GIGAZINE
たった3時間の睡眠で健康を保てる「ショートスリーパー」の遺伝子が判明 - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in サイエンス, 無料メンバー, Posted by log1h_ik
You can read the machine translated English article Why are people who sleep too long at a h….