ハードウェア

テスラがSamsungと2033年末までの2兆円超のチップ契約を発表、テキサス州でテスラの次世代AI6チップを製造


テスラのイーロン・マスクCEOが、次世代自動運転ハードウェアに搭載されるチップの製造でSamsungと複数年契約を結んだことを明らかにしました。2033年末まで、22兆7647億6416万ウォン(約2兆4300億円)の契約です。


Samsung bags $16.5B next-gen chip build contract with Tesla • The Register
https://www.theregister.com/2025/07/28/samsung_tesla_chip_deal/

マスク氏によると、Samsungはテキサス州テイラーに建設中の新工場で「AI6」と呼ばれるチップを製造する予定とのこと。契約は2025年7月24日から2033年12月31日まで続き、契約金額は22兆ウォンを超えます。

関連資料によれば、AI6はテスラのAIトレーニング用スーパーコンピューター「Dojo」のチップ設計を基盤として、車両、ロボット、データセンター向けのハードウェアを統合するものだそうです。Samsungは既に「AI4」と呼ばれるテスラの主要チップを製造していますが、次の世代である「AI5」はSamsungのライバルであるTSMCに製造が委託されていました。マスク氏はAI6の製造をSamsungに戻した理由として、Samsungがテスラの意見を反映させることに前向きだったこと、テキサス州の工場がマスク氏の自宅に近いことなどが挙げられると示唆し、自らが工場の視察に赴くと宣言しました。


また、マスク氏は「契約金額はあくまで最低予想額で、実際はその倍に及ぶだろう」と指摘しています。


なお、Samsungも契約内容を開示していますが、「相手方の秘密保持の要請に従い、契約名、相手方、主要な契約条件等については、秘密保持期間終了後の最初の営業日に開示いたします」とし、テスラの名前は出していませんでした。Samsungによると、今回の契約による収益は同社の年間収益の7.6%に相当する額だそうです。

public-disclosure-view | GLOBAL
https://www.samsung.com/global/ir/reports-disclosures/public-disclosure-view.84435/


発表後、Samsungのソウル市場株価は6.8%上昇し、9月以来の高値を付けました。また、Soulbrainなどの材料メーカーの株価も上昇し、テスラ株も前日比でおよそ1%上昇しました。

テキサス州テイラーのSamsung新工場は、2026年に稼働開始予定となっています。

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in ハードウェア,   乗り物, Posted by log1p_kr

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