アメリカ国防総省がAnthropic・Google・OpenAI・xAIと各最大2億ドルの契約を締結、国家安全保障のためのAI活用

アメリカ国防総省が、アメリカ国内に拠点を置くAI関連企業のAnthropic、Google、OpenAI、xAIとAIに関連する契約を締結しました。最先端のAIで、国家安全保障上の課題に対応すると伝えられています。
CDAO Announces Partnerships with Frontier AI Companies to Address National Security Mission Areas > Chief Digital and Artificial Intelligence Office > PR-View
https://www.ai.mil/Latest/News-Press/PR-View/Article/4242822/cdao-announces-partnerships-with-frontier-ai-companies-to-address-national-secu/

Anthropic awarded $200M DOD agreement for AI capabilities \ Anthropic
https://www.anthropic.com/news/anthropic-and-the-department-of-defense-to-advance-responsible-ai-in-defense-operations
Announcing Grok for Government | xAI
https://x.ai/news/government
アメリカ国防総省のの主席デジタル・AI担当官室(CDAO)が発表したところによると、国防総省は大手テック企業4社にそれぞれ最大2億ドル(約300億円)を提供する契約を締結し、国家安全保障上の課題を解決するためのエージェント型AIワークフローの開発を推進することを求めたとのこと。
国防総省は「これにより、国防総省はアメリカの最先端AI企業の技術と人材を活用し、重要な国家安全保障のニーズを理解し対応する能力を向上させることができる」と述べています。
国防総省は、既に陸軍のエンタープライズ大規模言語モデルワークスペースを通じて、戦闘指揮部、国防長官室、統合参謀本部に対し、汎用(はんよう)目的で使用可能な最新の生成AIモデルへのアクセスを提供しています。これには、民間と協力して構築したAdvancing Analytics(Advana)と呼ばれるAIプラットフォーム、軍用AIプロジェクト「Maven Smart System」、およびEdge Data Meshノードなどが含まれているとのことです。

Anthropicの公共部門責任者であるティヤグ・ラマサミー氏は「私たちは、技術的専門知識、Claude GovモデルやClaude for Enterprise、安全で責任あるAIにおけるリーダーシップを通じて、省内での協力を深化させ、重要なミッションの課題解決に貢献できることを期待しています」と述べました。
Claude Govは、アメリカの防衛・情報機関向けに特別に設計されたAnthropicのAIモデルで、脅威評価や情報分析といった政府機関のニーズに特化して設計されています。
Anthropicが防衛・情報機関向けのAIモデル「Claude Gov」を発表 - GIGAZINE

xAIからは、X(旧Twitter)にも搭載されているAI「Grok」の政府向けバージョン「Grok For Government」が提供される見込みです。xAIは「Grok For Governmentで、当社は連邦政府、地方自治体、州政府、および国家安全保障関連の顧客向けに、世界最高水準のAIツールをすべて提供していきます。これらの顧客は、Grok製品ファミリーを活用することで、アメリカの発展を加速させることができます。具体的には、日常的な政府サービスの迅速化と効率化から、基礎科学と技術における未解決の問題をAIで解決するまで、幅広い分野で活用が可能です」と伝えました。
CDAOのデジタル・AI担当最高責任者であるドグ・マティ氏は「AIの採用は、戦場で兵士を支援し、敵対勢力に対する戦略的優位性を維持する能力を変革します。商用利用可能なソリューションを活用することで、情報、ビジネス、企業情報システムにおける先進AIの活用を加速させます」と述べました。
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