レノボのノートPC「ThinkPad X13 Gen 6」を手に入れたので性能とバッテリー持続時間を検証

Intel Core Ultra 7プロセッサーを搭載でき、最軽量構成時約933g~の可搬性を備えたレノボの13.3インチノートPC「ThinkPad X13 Gen 6」を手に入れたので、ベンチマークテストおよびバッテリー持続時間の検証を行いました。
ThinkPad X13 Gen 6 の概要 | Lenovo Tech ブログ
https://techblog-lenovo.com/2025/03/18/thinkpad-x13-gen-6/
◆スペック
今回購入したモデルの主な仕様は以下の通りです。
製品名 | ThinkPad X13 Gen 6(13.3型 Intel) |
---|---|
製品番号 | 21RKCTO1WWJP2 |
プロセッサー | Intel Core Ultra 7 プロセッサー 255H |
OS | Windows 11 Home 64bit |
グラフィックカード | 内蔵グラフィックス |
メモリー | 32 GB LPDDR5X-8533MT/s |
ストレージ | 256 GB SSD M.2 2280 PCIe-NVMe Gen4 TLC OPAL対応 |
ディスプレイ | 13.3" WUXGA液晶 (1920 x 1200) IPS, 光沢なし, 100%sRGB, 400 nit, 60Hz, 省電力 |
内蔵カメラ | 500万画素カメラ、マイク |
電源アダプタ | 4 セル リチウムイオンポリマーバッテリー 54.7 Wh |
通信 | Intel Wi-Fi 6E AX211 2x2 & Bluetooth |
カラー | ブラック |
ThinkPad X13 Gen 6は購入時にIntelまたはAMDのCPUを選択できます。選択肢は以下の通り。
・Intel Core Ultra 7 プロセッサー 255H
・Intel Core Ultra 5 プロセッサー 225H
・Intel Core Ultra 7 vPro Enterprise 265U
・Intel Core Ultra 7 プロセッサー 255U
・Intel Core Ultra 5 vPro Enterprise 235U
・Intel Core Ultra 5 プロセッサー 225U
・AMD Ryzen AI 7 PRO 350
・AMD Ryzen AI 5 PRO 340
今回は「Intel Core Ultra 7 255H」を選択して購入しました。「CPU-Z」でCPUをチェックすると以下のように表示されます。

「GPU-Z」でGPUをチェック。CPU内蔵の「Intel Arc 140T(16GB)」が搭載されています。

ストレージを「CrystalDiskInfo」でチェックしたところ、Lenovoの「UMIS RPETJ256MMQ1MDQ」が採用されていることがわかりました。

◆ベンチマーク
「CrystalDiskMark」でストレージの転送速度をチェック。シーケンシャルリードは6611.22MB/s、シーケンシャルライトは4720.39MB/s、ランダムリードが475.44MB/s、ランダムライトが379.01MB/sでした。

「CrystalMark Retro」で総合ベンチマークテストを実行すると、全体スコアは「5861」で、CPUのシングルコアスコアが「6446」、マルチコアスコアが「59263」となりました。

「Geekbench 6 Pro」を実行した結果は以下の通り。CPUのシングルコアスコアが「2745」で、整数演算スコアが「2701」、浮動小数点演算スコアが「2830」です。

CPUのマルチコアスコアは「14582」。整数演算スコアは「13622」、浮動小数点演算スコアは「16549」。

Geekbench 6 ProでGPUベンチマークの「OpenCL API」を使用した際のスコアは「32684」です。

Vulkan APIを使用した際のスコアは「28853」でした。

次にCPU、2D、3D、メモリー、ディスクの5項目を測定して総合スコアの算出を行う「Passmark PerformanceTest」を実行しました。
結果が以下の通り。総合スコアは「7596」で、全体スコアの中の位置づけとなるパーセンタイルは「71%」でした。

Passmark PerformanceTestは過去に実行されたベンチマーク結果と比べて今回の結果がどの位置にあたるのかを比較できます。今回比較対象に選んだ機種は、GIGAZINE編集部で2024年7月以降の1年間にレビューしたノートPC「Acer Swift X 14」「Dell XPS 13 9345」「HP OmniBook Ultra 14-fd」「VAIO SX14-R」です。
比較結果が以下の通り。ThinkPad X13 Gen6はオレンジ色のバーで示されています。比較対象の中では総合第4位という位置づけです。

CPUスコアは「29781」で、パーセンタイルは「81%」とかなり優秀。

「HP OmniBook Ultra 14-fd」には一歩及びませんが、比較的高い値を出しています。

2Dグラフィックススコアは「861」で、パーセンタイルは「67%」。

やはりHP OmniBook Ultra 14-fdに次ぐスコアです。

3Dグラフィックススコアは「6539」で、パーセンタイルは「38%」。

比較対象の中ではAcer Swift X 14がずば抜けています。Dell XPS 13 9345はDirectX 9とDirectX 10のテストでスコアが計測されていないため表示されていません。

メモリスコアは「3254」で、パーセンタイルは「73%」。

今回比較した機種の中だと最も優秀でした。

ディスクスコアは「40120」で、パーセンタイルは「87%」。

かなり高い値ですが、他機種に劣ります。

続いて「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」を実行。FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークでは複数の解像度と品質を組み合わせて実行できるので、すべての組み合わせを試してみました。
結果は以下の通り。ThinkPad X13 Gen6のディスプレイに合わせた1920×1080設定かつ標準品質であれば、FINAL FANTASY XVは普通にプレイできるという目安になります。
品質\解像度 | 3840×2160 | 2560×1440 | 1920×1080 | 1280×720 |
---|---|---|---|---|
軽量品質 | 1906(動作困難) | 3492(普通) | 4806(やや快適) | 6050(快適) |
標準品質 | 1387(動作困難) | 2702(やや重い) | 3536(普通) | 5287(やや快適) |
高品質 | 1147(動作困難) | 1980(動作困難) | 2597(やや重い) | 3444(普通) |
ベンチマーク実行中、「FLIR i3」を用いて熱を計測してみました。正面から撮影すると、キーボードの左半分に熱がこもっていることがわかります。

近くに寄ると46度ほどでした。

PCの底面から撮影。画像右側、正面に向けるとキーボードの左半分に当たる位置から熱が出ています。

また、ベンチマーク実行中の動作音も確かめました。高品質・3840×2160でベンチマークを実行したときの動作音はおおむね47dBA前後で遷移。2019年発売の「CF-SV8DR8QP」と比較してみると大きさの違いがよくわかります。
レノボのノートPC「ThinkPad X13 Gen 6」レビュー、ベンチマーク中のファンの音量を測定し「CF-SV8DR8QP」と比較 - YouTube

次に「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」でテスト。解像度はデフォルトの「1920×1080」のみとして、ノートPCに適合した3種類の品質を実行しました。
品質\解像度 | 1920×1080 |
---|---|
標準(ノートPC) | 7279(やや快適) |
高品質(ノートPC) | 6982(やや快適) |
最高品質 | 3975(設定変更を推奨) |
負荷試験でハードウェアの信頼性を確かめる「PassMark BurnInTest」では、デフォルトの6項目「CPU」「2Dグラフィックス」「ディスク」「サウンド」「メモリ(RAM)」「ネットワーク」をすべてパスしました。

◆バッテリー持続時間
画面輝度最大・音量50(半分)・省エネ設定等すべてオフにした上で、以下の2パターンを実行した際にどれほどのペースでバッテリーが消費されるのかを確かめました。「PassMark BatteryMon」というバッテリー計測ツールを利用し、1分単位で残量を記録します。
・パターン1:FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークを標準品質および1920×1080解像度でループ実行
・パターン2:フルHDで連日再生されるYouTubeのライブ配信をフルスクリーンで視聴
まずはパターン1。100%から計測を開始したところ、2時間3分で2%まで減り、バッテリーセーバーが働いて自動的にスリープ状態になりました。

パターン2は7時間4分で100%から2%に減少しました。

最後に充電速度を計測。2%から100%まで充電するのにかかった時間は1時間16分でした。

ThinkPad X13 Gen6はゲーミングPCではないのでゲーム適応性能はほどほどといったところ。その他CPU、メモリスコアなどは特に何も問題のない優等生的なスコアを示すノートPCです。54.7Whのバッテリー容量を備えており、充電も1時間強で済むので持ち運ぶシーンでも活躍します。
CPUやバッテリー容量、ストレージなどの構成はレノボ・ジャパンの直販サイトで購入する際に選択できます。記事作成時点で価格は税込16万3240円からとなっています。
ThinkPad X13 Gen 6(13.3型 Intel) | コンパクトで軽量な13.3型 AI PC | レノボ・ ジャパン
https://www.lenovo.com/jp/ja/p/laptops/thinkpad/thinkpad-x-series/thinkpad-x13-gen-6-13-inch-intel/len101t0115

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