トランプ大統領の一族企業が発表した金ピカスマホ「T1 Phone 8002」からアメリカ製をアピールする文言が削除される

2025年6月、アメリカのドナルド・トランプ大統領がオーナーを務めるThe Trump Organizationが、携帯電話事業「Trump Mobile(トランプ・モバイル)」の立ち上げと、金色の独自スマートフォン「T1 Phone 8002(gold version)」を発表しました。当初、T1 Phone 8002は「アメリカ製」であることがアピールされていましたが、早くも公式サイトからアメリカ製を示す文言が削除されたことが報じられています。
The Trump Phone no longer promises it’s made in America | The Verge
https://www.theverge.com/gadgets/693080/trump-mobile-t1-phone-made-usa

T1 Phone 8002はトランプ・モバイルがリリース予定のスマートフォンであり、記事作成時点では金ピカの「gold version」のみが発表されています。The Trump Organizationは「パフォーマンスを重視し、アメリカで設計・製造された、洗練されたゴールドのスマートフォン」とアピールしており、背面にアメリカ国旗があしらわれているのが大きな特徴です。
トランプ大統領の一族企業が金ピカのアメリカ産スマホを5Gで使い放題な「Trump Mobile」を発表 - GIGAZINE

T1 Phone 8002のスペックは「12GBのRAM」「256GBのストレージ」「Android 15搭載」「3.5mmオーディオ端子」「USB Type-Cポート」「ディスプレイサイズ6.78インチ」「OLED」「リフレッシュレート120Hz」「バッテリー容量は5000mAh」「16MPの前面カメラ」「50MPのメインカメラ」「2MPのマクロカメラと深度センサー」「指紋センサーとAIによる顔認証セキュリティ」など盛りだくさん。発売時期は2025年9月を予定しており、販売価格は499ドル(約7万2000円)、購入には100ドル(約1万4500円)のデポジットが必要となっていました。

しかし、そのハイスペックさとは裏腹に公式サイトは急造のものらしく、画像もほぼPhotoshopで加工したように見えるほか、プロセッサの情報も表示されていないと海外メディアのThe Vergeなどは指摘。また、「アメリカ製」という点もあり得ないと考えられていました。
そして日本時間の6月26日、すでにT1 Phone 8002の公式ページからアメリカ製を意味する文言が削除されていることが判明しました。
Trump Mobile | The T1 Phone
https://trumpmobile.com/t1-phone
上の公式サイトをチェックしてみると、確かに「Designed with American values in mind(アメリカの価値観を念頭に置いて設計された)」という言葉があるのみで、アメリカで製造されたとはどこにも書いてありません。

The Vergeは、「ここ数日の間にトランプ・モバイルのウェブサイトから、このスマートフォンがアメリカ製であることを示すすべての文言が削除されたようです。(たとえば、ホームページにあったT1が『MADE IN THE USA(アメリカ製)』だと書かれた巨大なバナーなどです。これはほんの一例です)」と述べています。
以下のXへの埋め込み動画を見ると、確かに以前は「Our MADE IN THE USA T1 Phone(私たちのアメリカ製のT1電話)」といった文言がありましたが、すでに削除されていることがわかります。
BREAKING: Trump’s T1 Mobile Phone is no longer claiming to be Made in America.
— Brian Krassenstein (@krassenstein) June 25, 2025
OF Course the president who champions American Manufacturing just did a bait and switch! pic.twitter.com/fEAmTuxYh6
また、変更点はアメリカ製であるというアピールが消えたことだけでなく、ディスプレイのサイズは6.78インチから6.25インチになったほか、RAMについての記載もなくなりました。The Vergeの問い合わせに対してThe Trump Organizationは答えませんでしたが、トランプ・モバイルがサプライヤーを変更した可能性があるとのこと。
さらに、発売時期も当初は2025年9月となっていましたが、記事作成時点では「今年中」となっていました。The Vergeは、「何が起こっているにせよ、これはT1 Phone 8002が本物かどうか疑うもうひとつの理由となります」「期待しない方がいいでしょう」と述べました。
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in モバイル, Posted by log1h_ik
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