ついにFFmpegがWebRTCサポートを統合、OBSで1秒未満の超低遅延配信が実現&最新コーデックの選択可能&サーバー不要の配信すらも可能に

マルチメディアフレームワークの「FFmpeg」に、ブラウザやアプリ間でリアルタイムの映像・データ通信を可能にする「WebRTC」(WHIP)対応の低遅延ストリーミング機能が統合されました。
git.ffmpeg.org Git - ffmpeg.git/commit
https://git.ffmpeg.org/gitweb/ffmpeg.git/commit/167e343bbe75515a80db8ee72ffa0c607c944a00

WHIPはWebRTCを通じて超低遅延で映像を配信するための標準プロトコルです。WebRTCはもともとライブ会議などの超低遅延・双方向通信に使われてきましたが、プロトコルが複雑でアップストリームの配信には不向きでした。それを簡単にしたのがWHIPです。

従来のFFmpegは配信ソフト「OBS」などで採用される通信プロトコル「RTMP」やHLSによる数秒程度の遅延が前提でしたが、今回の統合により1秒未満の遅延でWebRTC配信が可能になります。OBSを使ったり独自配信アプリを作ったりせずとも、コマンド1発で超低遅延ストリームが可能です。
OBSにもWebRTCのサポートが追加されています。「Broadcast Box」というツールを使うと、遅延を1秒未満に抑え、高品質の複数のストリームをアップロードし、H.265やAV1といったコーデックを利用でき、ピアツーピアでビデオサーバーを全く必要とせずにOBSユーザー同士でビデオを共有・配信できます。
Glimesh/broadcast-box: A broadcast, in a box.
https://github.com/Glimesh/broadcast-box

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in ソフトウェア, Posted by log1p_kr
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