「偽の笑顔」を見分ける科学的な方法とは?

人間社会ではたとえ心の底から楽しかったり面白かったりしなくても、礼儀として笑顔を見せなくてはならない場面が多々あります。そんな「偽の笑顔」を見分ける科学的な方法について、イギリスのブリストル大学で解剖学教授を務めるミシェル・スピアー氏が解説しました。
The anatomy of a smile: how to spot a fake from the real thing
https://theconversation.com/the-anatomy-of-a-smile-how-to-spot-a-fake-from-the-real-thing-256481
スピアー氏は、「誰もが目に届かない笑顔を見たことがあるでしょう。ぎこちない家族写真からわざとらしい職場のあいさつまで、私たちの脳は意識的にその理由に気付くよりずっと前から、何かがおかしいと察知してしまうのです」と述べ、人は感覚的に偽の笑顔を見抜く能力を持っていると指摘しています。
解剖学的に見ると、笑顔には少なくとも2つの種類があります。そのうちの1つが本物の笑顔だといわれる「デュシェンヌの笑顔(デュシェンヌ・スマイル)」であり、もう1つが社交的なものである傾向が強い「非デュシェンヌの笑顔」です。人々はこれらの違いを直感的に見抜き、偽の笑顔かそうでないかを判断しているとのこと。

19世紀フランスの神経学者であるデュシェンヌ・ド・ブローニュにちなんで名付けられたデュシェンヌの笑顔は、2つの主要な筋肉群を活性化します。まず1つ目の筋肉群は口角と関連しており、口の横あたりに位置している笑筋(risorius:ラテン語で「ほほえむ」を意味する)が口角を外側に引き寄せ、頬の上部から口角にかけて走る大頬(だいきょう)骨筋が口角を持ち上げています。
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