ゲームデザイナー・イシイジロウによる「渋谷実写アドベンチャープロジェクト」のクラウドファンディング開始

実写系サウンドノベルゲーム『428 ~封鎖された渋谷で~』などを手がけたゲームデザイナーのイシイジロウ氏による「渋谷実写アドベンチャープロジェクト」のクラウドファンディングが2025年5月28日(水)19時からスタートしました。この企画はゲーム開発・発売に向けた第一歩である「プレゼン用のプロトタイプ」作成を目標としたもので、目標金額は500万円に設定されています。
うぶごえ | 渋谷実写アドベンチャープロジェクト クラウドファンディング
https://ubgoe.com/projects/923
イシイ氏は2008年に発売されて高い評価を受けたチュンソフトの『428 ~封鎖された渋谷で~』のディレクターとして活躍後、レベルファイブで『タイムトラベラーズ』などを手がけたのち独立。
独立後に原作を手がけたSFアクションアニメ『UNDER THE DOG』は、クラウドファンディングプラットフォームのKicksterterで当時最高額を集めて制作されました。
映画『アンダー・ザ・ドッグ/ジャンブル』予告編 - YouTube

今回の取り組みは「総監督・イシイジロウ×脚本・北島行徳」による、渋谷を舞台とした実写アドベンチャーゲームを開発するというもの。出演者として、『街 ~運命の交差点~』雨宮桂馬役のあらい正和氏、『428 ~封鎖された渋谷で~』御法川実役の北上史欧氏が参加。また、シナリオ協力で『街 ~運命の交差点~』の麻野一哉氏、音楽で作曲家・坂本英城氏、アートディレクションで『ラブプラス』の箕星太郎氏、撮影・演出で『428 ~封鎖された渋谷で~』の飯野歩氏が参加するとのことです。
イシイジロウ氏(左上)、北島行徳氏(右上)、あらい正和氏(左下)、北上史欧氏(右下)

なお、プロジェクトの最終目標はもちろん完成版の発売ですが、現代のゲーム制作はインディーであってもクラウドファンディングで集めた小規模な予算で成立するようなものではないため、まず、プレゼン用のプロトタイプをしっかりと作るための予算を集めるためのクラウドファンディングとなっています。
目標金額は500万円で、目標額に達しなかった場合はクラウドファンディングが成立しないAll or Nothing方式で行われます。集まった支援金は
・プロトタイプ用の脚本費
・撮影費・出演費
・デザイン・プログラム開発費
・リターン品制作・発送費用
・イベント運営費
・クラウドファンディング運営・広報費用
などに使われる予定で、目標金額を超えた支援金については、全額をプロトタイプのクオリティアップに活用するとのことです。
支援した人に対するリワード内容は以下の通りです。
コース名 | 金額 | リワード |
---|---|---|
お布施コース | 2000円 | ・お礼メール ・ゲームタイトル命名投票権(期間限定:2025年6月22日まで) ・活動レポート「共犯者だより」閲覧権 |
プロトタイプ版ムービー入手コース | 5000円 | 上記に加え ・プロトタイプ版ムービー(プロトタイプのプレイ内容を録画したもの) ・クレジット記載(作品公式サイト掲載) |
スタッフロールクレジット掲載コース【小】 | 1万円 | 上記に加え ・スタッフロールクレジット掲載【小】 |
スタッフロールクレジット掲載コース【中】 | 3万円 | 「プロトタイプ版ムービー入手コース」のリワードに加え ・スタッフロールクレジット掲載【中】 |
スタッフロールクレジット掲載コース【大】 | 5万円 | 「プロトタイプ版ムービー入手コース」のリワードに加え ・スタッフロールクレジット掲載【大】 |
プロジェクト感謝祭イベント参加コース | 10万円 | 「スタッフロールクレジット掲載コース【大】」のリワードに加え ・プロジェクト感謝祭イベント参加権 |
なお、「プロジェクト感謝祭イベント参加コース」のみ、2025年6月18日(水)までの期間限定・抽選販売となり、6月19日(木)に当落発表が行われ、6月22日(日)が支払期限となります。イベントは2025年7月28日(月)20時から東京都内・渋谷某所で開催予定。総監督のイシイ氏、脚本の北島氏、出演者のあらい氏、北上氏が参加予定です。
また、活動レポート「共犯者だより」閲覧権付きの特製Tシャツ(8000円)およびスタッフサイン入りB2ポスター(1万5000円)もあります。ポスターは300枚限定の先着順でイシイ氏、北島氏、あらい氏、北上氏のサイン入りです。
リワードとしては「作品への出演権」の要望が多かったそうですが、イシイ氏は「いろいろなクラウドファンディングに関わってきて、約束できないことはしない」と考え、本作は「まだ本編制作が決定していない」ことから出演権は見送ったとのこと。
ちなみに、イシイ氏と北島氏が中核のプロジェクトで渋谷が舞台の実写アドベンチャーゲームですが、『街 ~運命の交差点~』『428 ~封鎖された渋谷で~』『タイムトラベラーズ』の続編ではなく、著作権的にも完全に独立した新作であることが明言されています。

イシイ氏からは、以下のメッセージが寄せられています。
「『街』や『428』のようなゲームは、もう現れないかもしれない」
そんな風に、僕自身もどこかで諦めかけていました。
もし今から“正統な続編”が発表されるなら、このプロジェクトの支援金をすべてそちらに送りたい──今でさえそんな風に悩んでいます。
でも、もう覚悟を決めました。
誰かを待つのではなく、自分たちで新たな作品を生み出すしかないと。
このプロジェクトは、“過去をなぞる”だけのものではありません。
新しい渋谷実写ADVを、みたびゼロから生み出す挑戦です。
これは、ゲーム業界に向けたひとつの「革命の狼煙」かもしれません。
でも革命は、ひとりでは起こせません。
多くの人の熱が必要です。
だからこそ、あなたにも共犯者になってほしい。
一緒にこの物語を始めましょう。
渋谷から、再び世界を驚かせるために。
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in ゲーム, Posted by logc_nt
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