PornhubやXVideosが児童保護を理由にEUで捜査を受ける

欧州委員会(EC)が、児童を保護するための措置を順守していないとして、アダルトサイトのPornhub、Stripchat、XNXX、XVideosに対して正式な訴訟手続きを開始したことを明らかにしました。
Commission opens investigations to safeguard minors from pornographic content under the DSA
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_25_1339

欧州連合(EU)のデジタルサービス法(DSA)に基づき、EUをターゲットにするマーケットプレイスやソーシャルネットワーク、コンテンツ配信サイト等はすべて、違法コンテンツに対応する義務や未成年者を保護する義務を負います。
特にEUの4億5000万人の消費者のうち10%以上にリーチするプラットフォームは「非常に大規模なプラットフォーム」の指定を受け、特別な規則が定められます。今回の捜査では、そのような指定プラットフォームのうちアダルトコンテンツを中心に取り扱うPornhub、Stripchat、XNXX、XVideosが対象となりました。
ECによると、対象のプラットフォームは未成年者をアダルトコンテンツから保護する年齢確認ツールを導入しておらず、児童の権利、利用者の精神的および身体的幸福に関する悪影響のリスク評価と緩和措置を十分に順守していないと見なされるとのこと。

ECはこれまでにも対象のプラットフォームへの調査を行っていましたが、過去に提出されたリスク評価報告書や監査報告書の結果から、訴訟手続きに移行するのが妥当だと判断したとのこと。ECは今後、対象のプラットフォームへの捜査を重要事項として優先的に実施し、追加情報の要請や聞き取り調査、査察を含む証拠収集を継続するとしています。
ECは「オンライン上の若年層ユーザーを保護することは、DSAの下で優先されるべき重要な事項の1つです。各プラットフォームは、児童の権利と利益をサービス設計と機能の中心に据えなければなりません。これらの要件に従わないことはDSAの侵害となります」と伝えました。

これと並行してECは年齢確認アプリを開発しています。このアプリはEU加盟国を対象とするプラットフォームが利用できるもので、プラットフォームの利用者が18歳以上であるかを確認できるものになっているとのこと。このアプリが開発されれば、各プラットフォームがコストをかけて年齢確認ツールを実装する必要がなくなります。アプリは2025年夏までに利用可能になる予定とされています。
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in ネットサービス, Posted by log1p_kr
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