OpenAIがAppleの元デザイナーであるジョニー・アイブのデバイススタートアップ「io」を買収、「世界がこれまでに見た中で最もクール」なAIハードウェアを開発中で2026年にも発売予定

iPhoneやiPodなど数々のApple製品のデザインを担当してきたジョニー・アイブ氏が立ち上げたAIハードウェア企業の「io」を、AI企業のOpenAIが買収すると発表しました。
Sam and Jony introduce io | OpenAI
https://openai.com/sam-and-jony/

OpenAI to Buy Apple Veteran Jony Ive’s AI Device Startup in $6.5 Billion Deal - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-05-21/openai-to-buy-apple-veteran-jony-ive-s-ai-device-startup-in-6-5-billion-deal
Former Apple Design Guru Jony Ive to Take Expansive Role at OpenAI - WSJ
https://www.wsj.com/tech/ai/former-apple-design-guru-jony-ive-to-take-expansive-role-at-openai-5787f7da
Jony Ive to lead OpenAI's design work following $6.5B acquisition of his company | TechCrunch
https://techcrunch.com/2025/05/21/jony-ive-to-lead-openais-design-work-following-6-5b-acquisition-of-his-company/
OpenAI is buying Jony Ive’s AI hardware company | The Verge
https://www.theverge.com/news/671838/openai-jony-ive-ai-hardware-apple
ioは元Appleの最高デザイン責任者であるアイブ氏が、同じくAppleで働いた経験のあるエンジニアであるスコット・キャノン氏やエバンス・ハンキー氏、タン・タン氏などと共同で立ち上げたAIハードウェア企業です。
そんなioを買収すると、OpenAIが2025年5月21日に発表しました。買収により、キャノン氏やハンキー氏、タン氏を含むioの約55名のハードウェアエンジニア、ソフトウェア開発者、製造専門家はOpenAIに加わることとなります。さらに、買収後初のデバイスが2026年にも発売される予定です。
アイブ氏はOpenAIには参加せず、同氏のデザイン企業であるLoveFromも引き続き独立したままとなる予定ですが、Bloombergは「OpenAIのすべてのデザイン業務(ソフトウェアを含む)をアイブ氏が引き継ぐこととなる」と報じています。
Bloombergによると、ioの買収額は65億ドル(約9300億円)です。

Bloombergのインタビューの中で、アイブ氏は先行AIハードウェアである「Rabbit R1」と「Humane AI Pin」について、「非常に劣悪な製品」「製品には新しい考え方が表現されていない」などと語り非難しました。
さらに、OpenAIとioによるAIハードウェアについて「スマートフォンがノートPCを駆逐しなかったのと同じように、私たちの最初の製品がスマートフォンを駆逐するとは思っていません」と言及。OpenAIのサム・アルトマンCEOも「これは全く新しい種類のものなのです」と語っています。
ウォール・ストリート・ジャーナルの報道によると、OpenAIは2年間にわたってLoveFromと協力し、ヘッドホンやカメラ付デバイスなどAIハードウェアの選択肢を検討してきたそうです。
OpenAIはioの買収にあたって以下の動画を公開しており、この中でアイブ氏は開発中のAIハードウェアについて「まさに私たちの想像力を完全に捉えたものです」「私たちは文字通り、私たちをより良くしてくれる新世代のテクノロジーの到来を目前にしていると、私は確信しています」と言及。アルトマンCEOは「ジョニーは最近、このデバイスのプロトタイプを初めて私に持ち帰らせてくれました。私はこれで生活できており、これは世界がこれまでに見た中で最もクールなテクノロジーだと思います」と語り、すでにプロトタイプを使用していることを明かしています。
Sam & Jony introduce io - YouTube

なお、Bloombergのインタビューに応じたハンキー氏も、OpenAIとioが開発中のAIハードウェアについて、「我々のうち数人が顔を見合わせて、『これはおそらく我々のキャリアの中で最も素晴らしい技術だ』と言いました」と語っています。
・つづき
OpenAIは日常生活で使えるAIデバイスを史上最速で1億台出荷することを目指しており最初のデバイスを2026年末までにリリースか、iPod shuffleと同じくらいコンパクトでエレガントなフォームファクターになるとも - GIGAZINE

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in ハードウェア, 動画, Posted by logu_ii
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