ブラウザで職探しや食材の注文ができるAIエージェント「Project Mariner」がGoogleのAIサブスク「Google AI Ultra」で利用可能に

GoogleのAIエージェントである「Project Mariner」は、ユーザーの指示に従ってブラウザ上の操作を実行可能です。そんなProject Marinerが、Googleの年次開発者イベント「Google I/O 2025」で発表されたAIサブスクリプションプラン「Google AI Ultra」で利用可能になりました。
Explore the future of AI agents with Project Mariner – a research prototype that can help you get things done, like:
— Google DeepMind (@GoogleDeepMind) May 20, 2025
⛱️Planning trips
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✅All with your oversight#GoogleIO pic.twitter.com/wAkbdhqjhH
Project Mariner
https://labs.google.com/mariner/landing
Google rolls out Project Mariner, its web-browsing AI agent | TechCrunch
https://techcrunch.com/2025/05/20/google-rolls-out-project-mariner-its-web-browsing-ai-agent/
Google AI Mode will do the 'tedious' part of search for you [Video]
https://9to5google.com/2025/05/20/google-ai-mode-agent-research/
Googleは日本時間の2025年5月21日、AIサブスクリプションプランの「Google AI Ultra」を発表しました。Google AI Ultraは月額約3万6000円で、GeminiのDeep ThinkやVeo 3による動画生成、AI映画制作ツール「Flow」、複数の画像をミックスして新しい画像を生成するAIの「Whisk」などのAI機能が利用可能。また、YouTube Premiumや30TBのストレージといった特典もあります。
Googleが月額約3万6000円のAIサブスクプラン「Google AI Ultra」を発表 - GIGAZINE

そんなGoogle AI Ultraで使えるAIツールに、Project Marinerも含まれています。Project MarinerにはGeminiが搭載されており、ブラウザの画面をスクリーンショットで撮影し、表示されている情報を理解して、ユーザーの指示に基づいてブラウザ上でタスクを実行してくれます。
GoogleがAIでChromeを自動操作できる「Project Mariner」を発表 - GIGAZINE

Project Marinerは2024年12月に発表され、信頼できるテスターによるテストが行われていました。GoogleはProject Marinerの機能を改善するために、テスターからのフィードバックを受け入れたとのこと。
たとえば、元のProject Marinerはユーザーのデバイス上で動作していたため、AIエージェントが動作している間はユーザーがデスクトップ上の他のタブやアプリを使用できませんでした。つまり、せっかくタスクをProject Marinerに任せたのに、ユーザーはその間に別の作業を進めることができなかったというわけです。
この問題はAIエージェントの利点を大幅に損ねるものであったため、改善されたProject Marinerでは仮想マシンを導入して、バックグラウンドでタスクが完了するようになっています。Googleによると、Project Marinerは最大10個のタスクを同時に実行させられるとのことです。
公式サイトでは、Project Marinerを使ってさまざまなタスクを実行する様子が公開されています。たとえば「履歴書の情報を基にしてパーソナライズされた求人情報を見つける」というタスクでは、まずユーザーが「私のGoogle Driveにある履歴書に基づいて、Climatebase(気候テクノロジー企業に特化した求人サイト)を閲覧して、私にマッチしそうなサンフランシスコ・ベイエリアでの新着求人情報を2~3件探してもらえますか?それぞれの主な条件と応募方法も簡単にまとめてください」と指示しています。すると、Project MarinerはGoogle Driveに個人情報が含まれているとしてユーザーに許可を求め、ユーザーの許可を受けてGoogle Driveの探索を開始しました。

Project MarinerはGoogle Driveに保存されていた履歴書を開き、内容をチェックしていきます。

続いてClimatebaseにアクセス。

掲載されているさまざまな求人情報をチェックし、適合するものを探します。

Project Marinerは最終的に、履歴書の内容に合った求人情報を探し出してユーザーに伝えました。

Project Marinerは他にも、「家具を作るためのタスク担当者を雇う」「不足している食材を注文する」といった指示を実行することが可能です。

Project Marinerは、アメリカのGoogle AI Ultraユーザーがすぐに利用可能なほか、さらに多くの国々でも間もなくサポートが行われます。また、Googleの試験運用機能を使えるプログラム「Search Labs」に登録しているユーザーは、AIを活用したGoogle検索のエクスペリエンスである「AIモード」から、今後数カ月以内にProject Marinerへアクセスできるようになる予定です。しかし、開始当初は使える機能が「イベントチケットの購入」「レストランの予約」「地元店舗の予約」などに限定されるとのこと。
Googleは、「人々はよく、何かを実行するためにGoogle検索を利用しています。そして今、私たちはProject Marinerのエージェント機能をAIモードに導入し、チケット購入などのタスクで時間を節約する手伝いをします」「これはイベントチケット、レストランの予約、地元店舗の予約から始まります。そしてTicketmasterやStubHub、Resy、Vegaroのような企業と協力し、シームレスで有益な体験を作り上げる予定です」と述べました。
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