ソフトウェア

iPhoneの音声認識機能で「Racist(人種差別主義者)」と入力すると「Trump(トランプ)」と認識する不具合が発生


一部のiPhoneユーザーから、音声入力機能を用いて「Racist(人種差別主義者)」という単語を入力した際、「Trump(トランプ)」と認識されることがあるという指摘が上がっています。Appleは不具合の存在を認め、修正に取りかかっています。

iPhone Dictation Feature Transcribes the Word ‘Racist’ as ‘Trump’ - The New York Times
https://www.nytimes.com/2025/02/25/technology/iphone-dictation-trump-racist.html

Apple says a bug caused its iPhone voice-to-text feature to spit out 'Trump' when a user says 'racist'
https://www.nbcnews.com/tech/apple-glitch-voice-to-text-trump-rcna193733

Apple Fixing 'Trump' Dictation Processing Bug - MacRumors
https://www.macrumors.com/2025/02/25/apple-fixing-dictation-bug/

不具合がどのような動作なのか、NBCニュースのオースティン・マレン氏が動画を公開しています。


iPhoneのテキスト入力画面で、音声認識を利用。ここで「Racist」と発話します。


すると、iPhoneは聞き取った内容を「Trump」と認識。


しかし、一瞬で「Racist」に変換されました。


マレン氏らがNBCのメンバーで複数回試したところ、毎回ではないものの、確かに「Trump」と認識されることがあったとのこと。ニュースサイトのMacRumorsは「Trump」以外だと「Rhett」や「Rouch」と認識される事例があったと報告しています。

このことに対して、右翼活動家として知られるアレックス・ジョーンズ氏らが困惑と憤りを表明していますが、Appleは「音声認識モデルに問題があったもので、修正に取りかかっている」と説明しています。Appleがニューヨーク・タイムズに説明した内容によれば「音声の重複」が原因だとのこと。

一方、以前Siriの開発に携わっていたというジョン・バーキー氏は、AI用に収集したデータが問題の原因である可能性は低く、「Racist」という入力があったときに「Trump」と出力するようなコードを誰かが「悪質ないたずら」として行ったものだという見解を示しました。その場合、Apple側のコードに埋め込んだのか、データ側に紛れ込ませたのかがわからないと、バーキー氏はコメントしています。

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