約30万台のHDDを運用するストレージサービス・Backblazeがモデル別故障率をまとめた「メーカー・モデル別統計データ2024年版」を公開

クラウドストレージサービスを提供するBackblazeは、自社データセンター内で30万台以上のドライブを運用しており、定期的にメーカーやモデルごとのストレージデバイスの故障率を公開しています。2025年2月11日に公開されたレポートでは、29万8054台のドライブに関する年間故障率(AFR)などの年間統計が報告されました。
Backblaze Drive Stats for 2024
https://www.backblaze.com/blog/backblaze-drive-stats-for-2024/

2024年にBackblazeが運用したHDDは全27モデルで、運用台数が4万185台と最多だったのは東芝の「MG08ACA16TA」です。2024年における全モデルの平均AFRは1.57%で、総故障発生数は4372件でした。なお、故障発生件数が0のモデルはありませんでしたが、Seagate「ST16000NM000J」は2024年中の故障件数が1回だけで、AFRは0.22%でした。一方、Seagateの12TBHDDであるST12000NM0007は40万953日の運用によりAFRが11.38%に達し、全モデルの中で最も壊れやすかったことがわかりました。

Backblazeによると、2024年中に設置されたドライブ台数は5万3337台で、年間の労働時間を2080時間(52週×40時間)と仮定すると、1時間あたり26台のドライブをインストールしたことになるそうです。
また、Backblazeは2024年中に1200台の新しいSeagate製24TBドライブ「ST24000NM002H」を導入したとのこと。なお、このドライブは2024年12月初旬に導入されたため、今回の統計にカウントするには稼働時間が不十分でした。
2022年から2024年の3年間のデータを比較するとこんな感じ。2024年は過去2年と比較してドライブの総運用台数が増加していた一方で、平均AFRは1.57%と低くとどまりました。一方、Backblazeは運用している多くのドライブの平均使用年数が5年を超えることから「故障率は徐々に増加する可能性があります」と指摘しています。

Backblazeは容量別・年別の故障率グラフも公開しています。容量別に見ると、10TBモデルの故障率が他モデルと比べて高くなっています。

メーカー別・年別の故障率グラフが以下。ウエスタンデジタル傘下だったHGST製ドライブの故障率が、2024年に入って急上昇しています。

Backblazeはドライブの生涯故障率も公開しています。2024年末時点で500台以上が運用されているモデルのドライブで、累積運用日数が10万日以上のものが対象となっています。基準外のものを除外した結果、25モデル29万8230台のドライブが分析対象として残り、平均AFRは1.31%でした。

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in ハードウェア, Posted by log1r_ut
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