レビュー

99万円のソニー製高級カメラ「α1 II」でいろいろ撮影してみたよレビュー、「物体追尾&高速連写でシャッターチャンスを逃さない」「夜間でも手持ちでバシバシ撮影」などとにかくスキのない性能


α1 II」はソニー製ミラーレスカメラのフラッグシップモデルで、「有効画素数約5010万画素」「AF追従しつつ秒間30コマで連写可能」「AI処理ユニットで被写体を自動認識して追尾」「αシリーズ史上最高の手ブレ補正性能」などを備えたハイスペックカメラです。そんなα1 IIをソニーから借りられたので、各種機能を使ってどんな写真を撮影可能なのか確かめてみました。

α1 II | デジタル一眼カメラα(アルファ) | ソニー
https://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-1M2/

・目次
◆1:α1 IIはどんなカメラなのか
◆2:5010万画素の高精細センサー
◆3:列車を追尾しながら秒間30コマ連写
◆4:飛行機を追尾しながら秒間30コマ連写
◆5:飲食店で料理を撮影してAWB性能をチェック
◆6:強力手ブレ補正&高感度耐性で夜間も手持ちでバシバシ撮影可能
◆7:まとめ

◆1:α1 IIはどんなカメラなのか
α1 IIは裏面照射型のフルサイズイメージセンサーを搭載したミラーレスカメラで、約5010万画素という高い有効画素数を備えつつ毎秒30コマの高速連写が可能です。さらに、AI処理ユニット搭載することで「人間や乗り物を認識して自動でピントを合わせ、被写体の動きに合わせてピントを合わせ続ける」という高度なオートフォーカス機能も実現しています。さらに、中央8.5段、周辺7.0段の手ブレ補正機能も備えており、暗い場所でもブレを抑えた撮影が可能です。α1 IIの外観や搭載ポートの詳細は以下の記事にまとめています。

約5010万画素でAF追尾しつつ秒間30コマ連写可能なソニーのミラーレスカメラ「α1 II」外観レビュー - GIGAZINE


今回はα1 IIにソニー製ズームレンズ「FE 28-70mm F2 GM」を装着して多様なシチュエーションで写真を撮影してみました。ちなみに、ソニーストアでの価格はα1 IIが税込99万円、FE 28-70mm F2 GMが税込49万8300円なので、合わせて150万円弱の撮影機材ということになります。


◆2:5010万画素の高精細センサー
α1 IIで撮影した写真が以下。なお、これ以降の作例はすべてサイズ縮小以外の加工は施しておらず、各作例をクリックすると原寸大のオリジナル写真を確認できます。


JPEG画質を「FINE」、JPEG画像サイズを「50M」に設定して撮影した結果、8640×5760ピクセル(総ピクセル数:4976万6400)の画像ファイルを記録できました。


α1 IIにはセンサーの中央部分だけを使ってAPS-Cセンサーで撮影した際の画角を再現できる「APS-C撮影」というモードが備わっています。APS-C撮影を使うことで、レンズの焦点距離を1.5倍に伸ばして撮影可能です。


今回使ったFE 28-70mm F2 GMの場合、最大焦点距離は70mmですが、APS-C撮影では105mmのレンズとして扱うことが可能です。実際にAPS-C撮影を有効にして撮影した写真が以下。APS-C撮影でも5616×3744ピクセル(総ピクセル数2102万6304)という比較的高画素な写真を記録できます。


◆3:列車を追尾しながら秒間30コマ連写
α1 IIでは「人物」「動物・鳥」「動物」「鳥」「昆虫」「車・列車」「飛行機」を自動認識可能で、フレーム内の人物や列車に自動的にピントを合わせることが可能です。試しに、認識対象を「車・列車」に設定して列車の写真を撮影してみます。


フレーム内に列車が存在する状態でシャッターボタンを半押しすると、列車にピントが合います。


「列車にピントを合わせ続けながら、秒間30コマで連続撮影」という操作を実行している最中のファインダー内の様子を動画で記録してみました。連続撮影中に画面が暗転しないため、「被写体を追いかけながら良さげなタイミングでシャッターボタンを押し込んで連写する」という手順でベストショットを量産できます。

ソニー製ミラーレスカメラ「α1 II」の列車追尾AF&秒間30コマ連写を試す - YouTube


撮影した写真が以下。ピント合わせをカメラが自動で行ってくれるほか、高速連写によってシャッタータイミングに気を配る必要性が少なくなるので、構図の調整に意識を集中できます。


上記の写真だと行先表示板がうまく写らなかったので、インターネット上の情報を参考にシャッター速度を250/1秒に設定して撮影した写真が以下。ピントが列車の正面にバッチリ合っています。


◆4:飛行機を追尾しながら秒間30コマ連写
大阪国際空港(伊丹空港)の近くにある撮影スポット「千里川土手」に移動して、飛行機を撮影してみます。まず、認識対象を「飛行機」に設定。


これで、飛行機に自動的にピントが合うようになりました。


ファインダー内の様子はこんな感じ。飛行機全体を追尾できるほか、コックピット周辺がフレームインすると追尾対象がコックピット周辺に切り替わります。

ソニー製ミラーレスカメラ「α1 II」の飛行機追尾AF&秒間30コマ連写を試す - YouTube


撮影結果はこんな感じ。


後ろ姿。


α1 IIとFE 28-70mm F2 GMを組み合わせた場合、ピント合わせが非常に高速なのでスピードの速い被写体を撮影する際も常に合焦し続けられます。


◆5:飲食店で料理を撮影してAWB性能をチェック
α1 IIは「可視光+IRセンサー」と「AIプロセッシングユニット」を活用することでオートホワイトバランス(AWB)性能を向上させているとのこと。そこで、照明が不規則かつ暗めな「飲食店の屋内」で料理を撮影して肉眼に近い色で撮影できるのか確かめてみました。

ネパール食堂バルピパルのダルバートを撮影。この店は暖色系の照明で白い米が暖色寄りの色に見えるのが特徴なのですが、カメラによっては米を真っ白に調整してしまうこともあります。α1 IIの場合、肉眼に近い色で撮影できました。


黄色い皿に盛り付けられた鶏肉料理を撮影。この黄色い皿は数多くカメラを苦しめてきた「色の狂いやすい皿」なのですが、肉眼に近い色で撮影できました。


ただし、どんな飲食店でも色が完璧に合うというわけではなく、白い照明の店舗でつけ麺を撮影した結果、肉眼で見るよりも暖色寄りに写ってしまいました。α1 IIのオートホワイトバランス性能はかなり良好ですが、うまくホワイトバランスが合わないこともあるので、過信せずに撮影結果を確認して柔軟に対応する必要があります。


◆6:強力手ブレ補正&高感度耐性で夜間も手持ちでバシバシ撮影可能
α1 IIはαシリーズ史上最高の「中央8.5段、周辺7.0段」という手ブレ補正性能を備えています。また、高感度時もノイズを抑えた撮影が可能とのこと。実際に夜間に写真を撮影して手ブレ補正性能やノイズの量を確かめてみました。

まず、街灯や看板の多い駅前の道路で「赤色のバスの正面」にピントを合わせて撮影してみました。撮影設定は「焦点距離:70mm」「F値:9」「シャッター速度:1/60秒」「ISO感度:1万2800」です。クリックして原寸大写真を確認すると、1万2800という高いISO感度で撮影したにもかかわらずノイズをかなり抑えられていることが分かります。


同じ道路でもう1枚撮影。撮影設定は「焦点距離:47mm」「F値:11」「シャッター速度:1/30秒」「ISO感度:8000」です。ISO感度を高く設定してもノイズが気にならないので、レンズを絞ってヘッドライトの光芒(こうぼう)を表現することもできます。


街灯の明かりしかない暗い場所に移動して、肉眼に近い暗さになるように露出を調整して撮影した写真が以下。撮影設定は「焦点距離:48mm」「F値:2.8」「シャッター速度:1/50秒」「ISO感度:1万」です。


そして、撮影設定を「焦点距離:40mm」「F値:2.8」「シャッター速度:1/4秒」「ISO感度:3200」に変更して撮影した写真が以下。40mmの焦点距離に対して1/4秒という長めのシャッター速度で三脚を使わず手持ちで撮影しましたが、ブレを抑えて明るい写真を撮影できました。


◆7:まとめ
実際にα1 IIで写真を撮影してみた結果、ピント合わせやホワイトバランスの調整をカメラが高精度に実行してくれるため、構図の決定や露出設定に意識を集中しながら撮影できました。毎秒30コマの高速連写によってシャッターチャンスを逃さず撮影できるほか、手ぶれ補正性能の高さによって暗い場所でも手持ちでバシバシ撮影できるので、撮影の幅が確実に広がります。


なお、α1 IIは家電量販店やオンラインショップなどで取り扱われており、ソニーストアでは税込99万円、カメラのキタムラ楽天市場店では税込90万7498円で売られています。ただし、記事作成時点では納期未定とのことです。

ソニー α1 II ボディ [ILCE-1M2] 《納期未定》


α1 IIの動画撮影性能を試すレビュー記事を近日公開予定です。

・つづき
ソニー製ミラーレスカメラ「α1 II」は手持ちでのVlog撮影に向いているのか検証してみたよレビュー - GIGAZINE

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in レビュー,   ハードウェア,   動画, Posted by log1o_hf

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