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TikTok難民であふれかえる中華SNS「小紅書(RedNote)」はどんなアプリなのか?


アメリカではTikTok禁止法によって2025年1月19日からTikTokアプリのダウンロードが不可能になっており、TikTokに似た機能を持つ中国製SNS「小紅書(通称:RedNote)」へ移行する動きが活発化しています。小紅書がいったいどんなアプリなのか気になったので、実際にダウンロードして確かめてみました。

小红书 - 你的生活指南
https://www.xiaohongshu.com/

Charlwin Mao, the RedNote founder welcoming ‘TikTok refugees’
https://www.ft.com/content/1adcaa42-b613-4909-b390-c767a064d420

Chinese rival app Xiaohongshu is overwhelmed by ‘TikTok refugees’ in US | TikTok | The Guardian
https://www.theguardian.com/technology/2025/jan/18/chinese-rival-app-xiaohongshu-is-overwhelmed-by-tiktok-refugees-in-us

TikTokを運営するByteDanceは、中国では抖音(Douyin)という名前でTikTokと同様のサービスを展開しています。しかし、抖音は中国のアプリストアでしか配布されていないことに加えて、アカウントの作成には中国の電話番号が必須です。一方でRedNoteはApp StoreGoogle Playで配布されており、日本を含む世界中でダウンロード可能。さらに、アカウント作成時に中国の電話番号が不要なため、TikTokからの乗り換え先として注目を集めています。

iOS版小紅書のトップ画面はこんな感じ。トップ画面にはユーザーの履歴や位置情報、好みのカテゴリなどに合わせてコンテンツが表示されます。


コンテンツ検索画面はこんな感じ。上部には「TikTok難民」「TikTok難民のための中国語講座」「TikTokの最新情報」などを意味するフレーズが並んでいます。


検索欄に「TikTok」と入力すると、「tiktokrefugee(TikTok難民)」という単語に関連するコンテンツが79万件以上ヒットしました。


「tiktokrefugee」の検索結果はこんな感じ。RedNoteの使い方や固有の文化を紹介するコンテンツが並んでいます。


コンテンツは動画と画像が存在。動画の場合、以下のようにスマートフォンの縦長画面に最適化されたTikTok風のUIで表示されます。操作感もTikTokに似ており、縦方向にスワイプすると関連する動画が次々に表示されます。


画像は「上部に画像が表示され、下部に説明文が表示される」というInstagramに似た画面構成で表示されます。また、1つの投稿に複数の画像を含めることが可能で、横方向にスワイプすると表示画像を切り替えられます。


経済誌のFinancial Timesによると、小紅書に正式な英語名は用意されておらず、「RedNote」はあくまで通称とのこと。また、毛沢東語録が英語圏で「Little Red Book(小さな赤い本)」と呼ばれていることから小紅書と毛沢東思想の関連を疑う声もありますが、実際は創業者のチャールウィン・マオ氏が通っていたスタンフォード大学のスクールカラーや、元勤務先のBain Capitalのコーポレートカラーに赤色が含まれていたことに由来する名前だそうです。

小紅書のアメリカ人ユーザー数は2025年1月第2週は約30万人でしたが、2025年1月13日には約340万人まで急増したとのこと。小紅書はアメリカ人ユーザーの急増に対応するべく英語を使えるモデレーターの採用を進めています。また、中国当局が小紅書に対して「アメリカ人の投稿を中国人が閲覧できないようにせよ」と要請したことも報じられています。

中国製SNS「微博(Weibo)」の元モデレーターであるエリック・リュー氏は、海外メディアのThe Guardianに対して「中国のモデレーターは『中国の政治的正しさ』に沿ってコンテンツを監視している。このため、英語コンテンツの監視は難しい」「小紅書の英語コンテンツに対するモデレーションは当局の意向に沿うことを優先するものになり、粗雑かつ無差別なものとなるだろう」とコメントしています。また、小紅書のユーザー数が増加した場合、TikTok禁止法の規制対象となり、TikTokと同様の規制がかかる可能性も指摘されています。

TikTok難民が中国製SNS「小紅書(RedNote)」に大移動もTikTokと同様の規制がかかる可能性があると専門家が釘刺し - GIGAZINE


なお、アメリカではTikTokアプリの新規ダウンロードや更新は不可能な状態が続いていますが、アプリをインストール済みのデバイスではコンテンツの閲覧が可能となっています。また、ドナルド・トランプ次期大統領がTikTokのサービス停止回避に向けて働きかけていることも明らかになっています。

アメリカで禁止されたTikTokのサービスが復旧へ、トランプ次期大統領の働きかけにより - GIGAZINE

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in モバイル,   ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by log1o_hf

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