セキュリティ

AIで「架空の運転免許証」を作成して金銭を稼ぐウェブサービスが登場、仮想通貨取引所の審査も通過できる品質の高さで非常に危険


AIの発展に伴って、AIの悪用事例が次々と報告されています。新たにAIを用いて偽の本人確認書類を生成する有償サービスが存在していることが海外メディアの404 Mediaによって報じられました。

Inside the Underground Site Where ‘Neural Networks’ Churn Out Fake IDs
https://www.404media.co/inside-the-underground-site-where-ai-neural-networks-churns-out-fake-ids-onlyfake/

偽造本人確認書類作成サービスは「Onlyfake」という名称で、特別な手段を使わずともアクセスできるオープンなインターネット上でサービスを展開しています。Onlyfakeのトップページが以下。「すべてのデータを生成可能」「1200DPIの高品質なテンプレート」などと記されており、AIを用いて偽の個人情報を生成できることや高品質な偽造本人確認書類を作成可能なことがアピールされています。


Onlyfakeでは任意の名前や住所を入力することで運転免許証やパスポートの偽物画像を作成可能。Onlyfakeの公式Telegramアカウントには偽造本人確認書類の作成例が投稿されています。


Onlyfakeは「運転免許証を床に置いた写真」「パスポートを開いた状態の写真」などの作成にも対応しています。


サービスの特徴紹介欄には「顔写真を生成可能」「氏名に応じた手書き署名を生成可能」「Excelにデータを入力して一括生成可能」といったかなり危険そうな機能がズラリと並んでいます。


料金は10件生成可能なLightプランが99ドル(約1万4700円)、50件生成可能なMediumプランが249ドル(約3万7000円)、150件生成可能なPro+プランが599ドル(約8万9000円)、1000件生成可能なUltimateプランが1500ドル(約22万3000円)。1000件という膨大な件数は一体どんな用途を想定しているのか気になります。


404 Mediaは、実際にOnlyfakeで偽造運転免許証を作成した結果、仮想通貨取引所「OKX」の審査を通過できてしまったと報告しています。

なお、404 Mediaの報道を受けてOnlyfakeは公式Telegramアカウントに「我々は当サイトで作成した画像を犯罪に用いることに反対しています。我々は詐欺や他人を傷付けることにも反対しています」「我々はユーザーが当サイトで作成した画像をどのように使用するのかについて一切の責任を負いません」と投稿しています。

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in ソフトウェア,   ウェブアプリ,   セキュリティ, Posted by log1o_hf

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