「ワンタン108個を制限時間以内に全部食べたら無料」の早食いチャレンジを実施した飲食店が摘発される

by bryan...

ワンタン108個の早食いチャレンジを提供していた中国のレストランが、中国の反食品浪費法に違反した疑いで捜査対象になったというニュースをCNNが報じています。中国では近年食べ物を無駄にすることが法律で厳しく禁じられており、大食いや早食いに関するサービスやコンテンツの提供に罰金が科せられているとのことです。

Authorities swoop on Chinese restaurant that challenged customers to eat 108 dumplings | CNN
https://edition.cnn.com/2023/07/08/china/china-eating-contest-investigation-intl-hnk/index.html


CNNは国営報道機関・The Coverのニュースとして、中国・四川省南西部にある宜賓市のレストランが当局の捜査を受けていることを報じています。このレストランでは、「抄手(チャオショウ)」と呼ばれる四川風ワンタンを制限時間以内に108個以上食べれば料金が無料になる早食いチャレンジを提供していたとのこと。レストランは注目を集めるため、ソーシャルメディアを使ってこの早食いチャレンジのキャンペーンを告知していたそうですが、それが裏目となって国家市場規制総局から反食品浪費法違反の疑いで捜査対象になったそうです。

by Chen Zhao

反食品浪費法は、中国で2021年4月に食品ロス削減を推進する目的で施行された法律です。中国ではもともと料理を残さずに食べるのではなく、少し残すのがマナーとなっていました。しかし、2013年に年間5000万トンもの食べ残しが生まれていることを受けて、中国国内では「皿をピカピカにするまでキレイに食べきる」という意味を込めて、食べ残しを否定する「光盤行動」がSNSを中心に広まりました。さらに2020年には習近平主席が浪費を戒めて節約することを求める特別指示を出しています。

反食品浪費法が制定されたきっかけの1つが、SNS上でライブ配信を行うストリーマーです。中国ではストリーマー人気が過熱し、より過激なネタをライブ配信で実行するストリーマーが増えており、その1つとして大量の料理を無理やり食べる大食い企画が流行したそうです。この大食い企画を実行するストリーマーに対して政府は厳しい批判を浴びせ、反食品浪費法を制定するに至ったというわけです。

反食品浪費法では、レストランの経営者が「明らかに食べ物を浪費させるために、客に過剰な注文を誘発させたり誤解を与えた場合」は、レストランの経営者に最高1万元(約20万円)の罰金を科すと定められています。また、ラジオ局やテレビ局など、動画や音声の配信者は「過度の食事や暴飲暴食に関する番組や音声メッセージの制作、出版、宣伝に関与した場合」は最大で10万元(約200万円)の罰金を科せられるとのこと。

by faungg's photos

一方で、一部のネットユーザーはソーシャルメディア上で、「早食いチャレンジや大食いチャレンジをやめたからといって、貧しい人々に食べ物が行き届くようになるのでしょうか?」「食品の無駄遣いよりも、食品の安全性を規制するべきなのでは?」など、当局の行き過ぎを批判しているとCNNは報じました。

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in , Posted by log1i_yk

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